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平成18年第23回定例会(第3号 9月13日)

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  1. 延岡市議会 2006-09-13
    平成18年第23回定例会(第3号 9月13日)


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    平成18年第23回定例会(第3号 9月13日) 議  事  日  程  ( 第 三 号 ) 第二十三回延岡市議会(定例会)第九日 平成十八年九月十三日(水) 午前十時開議   第九日(平成十八年九月十三日)  議事日程  本日の会議に付した事件  出席議員  欠席議員  説明のための出席者  事務局職員出席者  開  議  議案第三四号(平成十七年度延岡市一般会計歳入歳出決算の認定)ほか三十五件  議案に対する総括質疑及び一般質問   黒木眞純君(北桜会)    個人質問     一.財政運営
          (1)財政基盤の構築に係る本市の取り組みについて     二.少子化対策       (1)児童虐待の現状と防止対策及び取り組みについて       (2)産科医療の充実と小児救急医療二十四時間体制についての本市の取り組みについて       (3)出産奨励祝金支給事業の拡大について       (4)妊産婦健診に係る公費助成の拡大と不妊治療に対する助成限度額の拡大について     三.住宅政策       (1)公営住宅の入居に係る抽選高倍率の解消策について       (2)空き家、貸し家の情報登録制度の創設と仲介斡旋について       (3)北方町への公営住宅新設について    市長答弁    福祉保健部長答弁    都市建設部長答弁   黒木眞純君    再質問    市長答弁    福祉保健部長答弁    都市建設部長答弁   黒木眞純君    再質問    市長答弁   木原万里子君(市政会)    個人質問     一.市長の政治姿勢       (1)将来を見据えたまちづくりの基本方針について       (2)北川町との合併について       (3)北方・北浦各地域の特色を生かした施策の展開について       (4)まちづくりにおける地域住民の交流および意見の反映について     二.男女共同参画社会づくり       (1)全国男女共同参画宣言都市サミットの誘致について       (2)各種審議会・委員会における女性の登用率について       (3)女性相談事業について     三.高齢者対策       (1)高齢者の経験を活かした青少年育成・障害者支援等システムづくりについて     四.がん対策       (1)がん対策基本法について        ①本市における今後の取り組みについて        ②緩和ケア病棟の建設について     五.増加する自殺への対策       (1)自殺者を少なくするための本市としての総合対策について     六.中心市街地活性化       (1)中心市街地活性化法改正について        ①新たな基本計画策定における今後の基本方針と取り組みについて    市長答弁    企画部長答弁    福祉保健部長答弁    商工部長答弁   木原万里子君    再質問    企画部長答弁    福祉保健部長答弁   白石武仁君(日本共産党市議団)    個人質問     一.税金の減免制度       (1)年金生活者への増税中止について     二.避難所対策       (1)避難所における障害者対策(トイレ対策)について       (2)避難所としてのココレッタの活用と将来の計画について     三.交通安全対策       (1)口広橋周辺道路の再点検について     四.福祉行政の充実       (1)格差社会の広がりで求められる生活保護行政について       (2)介護予防福祉用具貸与等の取り扱いについて       (3)精神科病院入院患者の健康診断について     五.民有林伐採による災害防止対策       (4)流木被害の未然防止について    市長答弁    総務部長答弁    福祉保健部長答弁    農林水産部長答弁    商工部長答弁    都市建設部長答弁   白石武仁君    再質問    市長答弁   白石武仁君    再質問    市長答弁   松田和己君(民主市民連合)    個人質問     一.市長の政治姿勢       (1)骨太方針二〇〇六の影響と対応        ①骨太方針二〇〇六に対する所見と本市財政計画への影響        ②延岡市第五次行財政改革との整合性        ③延岡市第五次行財政改革の経費削減目標       (2)魅力あるまちづくり        ①定住人口確保への対応策        ②改正中心市街地活性化法に基づいたまちづくり構想        ③市民への情報公開と透明な市政運営     二.環境・保全       (1)環境マネジメントシステムの運営状況と監査        ①職員教育と啓発活動及び活動状況の把握        ②ISO一四〇〇一認証取得の効果と環境負荷低減の成果        ③環境マネジメントシステムの監査方法と結果       (2)新清掃工場建設工事の取り組み        ①周辺地域の環境整備と環境保全の進め方        ②入札時期を延期した理由        ③入札時期のタイムリミット        ④地元業者への発注が期待できる発注方式     三.学校教育       (1)教員免許更新制導入に対する所見        ①教員免許更新制導入の背景と所見        ②教育現場に与える影響        ③教育現場の信頼回復に向けた改革       (2)小・中学校教育現場の環境整備        ①小・中学校の空調設備設置の考え方        ②学校内の指定喫煙所設置に対する所見    市長答弁
       市民環境部長答弁    教育長答弁    教育部長答弁   松田和己君    再質問    助役答弁    市民環境部長答弁    教育部長答弁   松田和己君    再質問    教育長答弁   平田信広君(日本共産党市議団)    個人質問     一.市長の政治姿勢       (1)障害者自立支援法の施行に伴う問題点への認識について     二.行政改革と職員の適正配置       (1)職員の勤務時間の把握について     三.住民税増税       (1)議案第六〇号延岡市税条例の一部を改正する条例の制定について     四.市民の健康       (1)市内・県内における臓器移植希望者の状況について       (2)市民の健康問題としての市の対応について       (3)ドナーカード普及の取り組みについて     五.ETOランド       (1)経営改善の取り組みについて       (2)補正予算の修繕費について     六.都市建設       (1)高速道路建設工事用道路の活用について    市長答    総務部長答弁    市民環境部長答弁    福祉保健部長答弁    商工部長答弁    都市建設部長答弁   平田信広君    再質問    市長答弁    商工部長答弁   平田信広君    再質問    市長答弁   太田 龍君(社民党市議団)    個人質問     一.市長の政治姿勢       (1)戦争、平和についての認識について       (2)平和祈念資料展について     二.合併問題       (1)地域協議会について       (2)事務事業の調整のための組織、部署の設置について     三.防災問題       (1)防災メールについて       (2)避難施設について        ①学校職員の位置付け        ②トイレの状況        ③職員の配置について     四.離島の振興       (1)離島漁業再生支援事業について       (2)ケーブルテレビについて       (3)ごみ問題について       (4)ショートステイについて     五.健康増進施策       (1)延岡社会保険健康センターの存続について     六.観光行政       (1)観光協会の統合について    市長答弁    企画部長答弁    総務部長答弁    市民環境部長答弁    福祉保健部長答弁    農林水産部長答弁    商工部長答弁   太田 龍君    再質問    市長答弁   太田 龍君    再質問    市長答弁  延  会 議事日程 第一   1議案第三四号 平成十七年度延岡市一般会計歳入歳出決算の認定      2議案第三五号 平成十七年度延岡市国民健康保険特別会計歳入歳出決算の認              定      3議案第三六号 平成十七年度延岡市下水道事業特別会計歳入歳出決算の認定      4議案第三七号 平成十七年度延岡市食肉センター特別会計歳入歳出決算の認              定      5議案第三八号 平成十七年度延岡市老人保健特別会計歳入歳出決算の認定      6議案第三九号 平成十七年度延岡市農業集落排水事業特別会計歳入歳出決算              の認定      7議案第四〇号 平成十七年度延岡市漁業集落排水事業特別会計歳入歳出決算              の認定      8議案第四一号 平成十七年度延岡市介護保険特別会計歳入歳出決算の認定      9議案第四二号 平成十七年度延岡市水道事業会計決算の認定     10議案第四三号 平成十七年度北方町一般会計歳入歳出決算の認定     11議案第四四号 平成十七年度北方町国民健康保険特別会計歳入歳出決算の認              定     12議案第四五号 平成十七年度北方町老人保健特別会計歳入歳出決算の認定     13議案第四六号 平成十七年度北方町簡易水道特別会計歳入歳出決算の認定     14議案第四七号 平成十七年度北方町農業集落排水事業特別会計歳入歳出決算              の認定     15議案第四八号 平成十七年度北方町介護保険特別会計歳入歳出決算の認定     16議案第四九号 平成十七年度北浦町一般会計歳入歳出決算の認定     17議案第五〇号 平成十七年度北浦町国民健康保険特別会計歳入歳出決算の認              定     18議案第五一号 平成十七年度北浦町簡易水道特別会計歳入歳出決算の認定     19議案第五二号 平成十七年度北浦町老人保健特別会計歳入歳出決算の認定     20議案第五三号 平成十七年度北浦町下水道特別会計歳入歳出決算の認定     21議案第五四号 平成十七年度北浦町介護保険特別会計歳入歳出決算の認定
        22議案第五五号 平成十八年度延岡市一般会計補正予算     23議案第五六号 平成十八年度延岡市国民健康保険特別会計補正予算     24議案第五七号 平成十八年度延岡市下水道事業特別会計補正予算     25議案第五八号 平成十八年度延岡市介護保険特別会計補正予算     26議案第五九号 平成十八年度延岡市水道事業会計補正予算     27議案第六〇号 延岡市税条例の一部を改正する条例の制定     28議案第六一号 消防組織法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整              理に関する条例の制定     29議案第六二号 延岡市手数料条例の一部を改正する条例の制定     30議案第六三号 延岡市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定     31議案第六四号 延岡市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定     32議案第六五号 延岡市農村公園条例の一部を改正する条例の制定     33議案第六六号 健康保険法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の              整理に関する条例の制定     34議案第六七号 工事請負契約の締結(消防庁舎建設 庁舎建築主体工事)     35議案第六八号 工事請負契約の締結(一ケ岡A団地 二工区J棟建築主体工              事)     36議案第六九号 財産の処分 第二   一般質問 本日の会議に付した事件 日程第一   1議案第三四号 平成十七年度延岡市一般会計歳入歳出決算の認定        2議案第三五号 平成十七年度延岡市国民健康保険特別会計歳入歳出決算                の認定        3議案第三六号 平成十七年度延岡市下水道事業特別会計歳入歳出決算の                認定        4議案第三七号 平成十七年度延岡市食肉センター特別会計歳入歳出決算                の認定        5議案第三八号 平成十七年度延岡市老人保健特別会計歳入歳出決算の認                定        6議案第三九号 平成十七年度延岡市農業集落排水事業特別会計歳入歳出                決算の認定        7議案第四〇号 平成十七年度延岡市漁業集落排水事業特別会計歳入歳出                決算の認定        8議案第四一号 平成十七年度延岡市介護保険特別会計歳入歳出決算の認                定        9議案第四二号 平成十七年度延岡市水道事業会計決算の認定       10議案第四三号 平成十七年度北方町一般会計歳入歳出決算の認定       11議案第四四号 平成十七年度北方町国民健康保険特別会計歳入歳出決算                の認定       12議案第四五号 平成十七年度北方町老人保健特別会計歳入歳出決算の認                定       13議案第四六号 平成十七年度北方町簡易水道特別会計歳入歳出決算の認                定       14議案第四七号 平成十七年度北方町農業集落排水事業特別会計歳入歳出                決算の認定       15議案第四八号 平成十七年度北方町介護保険特別会計歳入歳出決算の認                定       16議案第四九号 平成十七年度北浦町一般会計歳入歳出決算の認定       17議案第五〇号 平成十七年度北浦町国民健康保険特別会計歳入歳出決算                の認定       18議案第五一号 平成十七年度北浦町簡易水道特別会計歳入歳出決算の認                定       19議案第五二号 平成十七年度北浦町老人保健特別会計歳入歳出決算の認                定       20議案第五三号 平成十七年度北浦町下水道特別会計歳入歳出決算の認定       21議案第五四号 平成十七年度北浦町介護保険特別会計歳入歳出決算の認                定       22議案第五五号 平成十八年度延岡市一般会計補正予算       23議案第五六号 平成十八年度延岡市国民健康保険特別会計補正予算       24議案第五七号 平成十八年度延岡市下水道事業特別会計補正予算       25議案第五八号 平成十八年度延岡市介護保険特別会計補正予算       26議案第五九号 平成十八年度延岡市水道事業会計補正予算       27議案第六〇号 延岡市税条例の一部を改正する条例の制定       28議案第六一号 消防組織法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例                の整理に関する条例の制定       29議案第六二号 延岡市手数料条例の一部を改正する条例の制定       30議案第六三号 延岡市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定       31議案第六四号 延岡市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定       32議案第六五号 延岡市農村公園条例の一部を改正する条例の制定       33議案第六六号 健康保険法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係条                例の整理に関する条例の制定       34議案第六七号 工事請負契約の締結(消防庁舎建設 庁舎建築主体工事                )       35議案第六八号 工事請負契約の締結(一ケ岡A団地 二工区J棟建築主                体工事)       36議案第六九号 財産の処分 日程第二   一般質問 ◎午前十時零分 開議 ○議長(稲田和利君)  これより本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配付いたしております日程表のとおりであります。 ◎日程第一 1議案第三四号 平成十七年度延岡市一般会計歳入歳出決算の認定       2議案第三五号 平成十七年度延岡市国民健康保険特別会計歳入歳出決算の認定       3議案第三六号 平成十七年度延岡市下水道事業特別会計歳入歳出決算の認定       4議案第三七号 平成十七年度延岡市食肉センター特別会計歳入歳出決算の認定       5議案第三八号 平成十七年度延岡市老人保健特別会計歳入歳出決算の認定       6議案第三九号 平成十七年度延岡市農業集落排水事業特別会計歳入歳出決算の認定       7議案第四〇号 平成十七年度延岡市漁業集落排水事業特別会計歳入歳出決算の認定       8議案第四一号 平成十七年度延岡市介護保険特別会計歳入歳出決算の認定       9議案第四二号 平成十七年度延岡市水道事業会計決算の認定      10議案第四三号 平成十七年度北方町一般会計歳入歳出決算の認定      11議案第四四号 平成十七年度北方町国民健康保険特別会計歳入歳出決算の認定      12議案第四五号 平成十七年度北方町老人保健特別会計歳入歳出決算の認定      13議案第四六号 平成十七年度北方町簡易水道特別会計歳入歳出決算の認定
         14議案第四七号 平成十七年度北方町農業集落排水事業特別会計歳入歳出決算の認定      15議案第四八号 平成十七年度北方町介護保険特別会計歳入歳出決算の認定      16議案第四九号 平成十七年度北浦町一般会計歳入歳出決算の認定      17議案第五〇号 平成十七年度北浦町国民健康保険特別会計歳入歳出決算の認定      18議案第五一号 平成十七年度北浦町簡易水道特別会計歳入歳出決算の認定      19議案第五二号 平成十七年度北浦町老人保健特別会計歳入歳出決算の認定      20議案第五三号 平成十七年度北浦町下水道特別会計歳入歳出決算の認定      21議案第五四号 平成十七年度北浦町介護保険特別会計歳入歳出決算の認定      22議案第五五号 平成十八年度延岡市一般会計補正予算      23議案第五六号 平成十八年度延岡市国民健康保険特別会計補正予算      24議案第五七号 平成十八年度延岡市下水道事業特別会計補正予算      25議案第五八号 平成十八年度延岡市介護保険特別会計補正予算      26議案第五九号 平成十八年度延岡市水道事業会計補正予算      27議案第六〇号 延岡市税条例の一部を改正する条例の制定      28議案第六一号 消防組織法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の               整理に関する条例の制定      29議案第六二号 延岡市手数料条例の一部を改正する条例の制定      30議案第六三号 延岡市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定      31議案第六四号 延岡市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定      32議案第六五号 延岡市農村公園条例の一部を改正する条例の制定      33議案第六六号 健康保険法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例               の整理に関する条例の制定      34議案第六七号 工事請負契約の締結(消防庁舎建設 庁舎建築主体工事)      35議案第六八号 工事請負契約の締結(一ケ岡A団地 二工区J棟建築主体工事)      36議案第六九号 財産の処分  日程第二 一般質問 ○議長(稲田和利君)  日程第一 議案第三四号平成十七年度延岡市一般会計歳入歳出決算の認定外三十五件を一括議題といたします。  これより、ただいま一括議題といたしました三十六件に対する総括質疑及び日程第二の一般質問を行います。  これより三三番 黒木眞純議員の総括質疑及び一般質問を許可いたします。      〔三三番(黒木眞純君)登壇〕 ○三三番(黒木眞純君)  皆様、おはようございます。北桜会の黒木眞純でございます。  ただいまから通告順に従い、総括質疑並びに一般質問を行います。  まず、質問に入ります前に、このたびの親王御誕生に心よりお祝いを申し上げたいと思います。  折りしも、今回の私の質問の中で、少子化についてお伺いいたすことにいたしております。国外でもそうでありますように、日本列島お祝いムード一色になっております。このことによる経済効果はもちろんのこと、少子化関係にも朗報になることを期待しながら、また、市長、関係部長の市政発展のための意欲ある答弁を期待しながら、ただいまから質問をしてまいりたいと思います。  首藤市長就任以来、七カ月を経過してまいりました。市民の目線に立った市政運営と経営感覚に基づいた行政運営をもとに、元気な新しい延岡を創造する、この決意をもって市政運営に全力を傾注しておられることと思います。恐らくこれまで私的な時間はほとんどなかったのではないかと思います。  これから少子高齢化がますます進展し、市民の年齢構成は逆ピラミッド型へと移行し、将来にわたり財政を支える基盤は右肩下がりの状況へと変化していくものと思われます。  また、国において取り組まれている構造改革の中で、国と地方の税財政改革、いわゆる三位一体の改革の中で既に実施されている地方交付税の大幅な削減、一方、経済の低迷による税収等の伸び悩みなど、本市の財政運営は、他の自治体同様、厳しさを増すばかりであります。  しかしながら、市民は、市長の政治手腕に大いに期待を寄せているものと思います。インフラ整備を初め、高齢化社会が進展する中で、福祉施策に対するニーズの高度化、多様化などを推測をされるところであります。  このような状況のもと、市長のマニフェスト実現に向け、限りなく達成できるよう、最善の努力をされていくものと思います。このためには、できる限りの足腰の強い財政基盤を構築していかなければならないと思います。  そこでお伺いいたしますが、財政基盤の構築に係る本市の取り組みについて、市長の御所見をお伺いいたします。  次に、少子化対策についてお伺いしてまいりたいと思います。  団塊の世代の子供たちが出産適齢期に差しかかっている今後五年が、少子化対策には重要であります。  各種調査によると、子育て世代が求める政策として、経済的支援、子育て支援、住環境の整備などがあり、広範囲にわたり議論すべきところでありますが、私は、本市の身近な問題として四点に絞り、伺ってまいりたいと思います。  すべての子供の健やかな育ちを確保するという観点から、いかなる養育環境にある子供であっても、法律的、社会的に不利益を受けることのないような取り組みを進めていくことが求められており、地域全体の連携により、子供の安全の確保を図っていかなければならないと思います。  そこで、本市の児童虐待の現状と防止対策及び取り組みについてお伺いいたします。  また、すべての子供の命を大切にするため、産科医療の充実、小児救急医療二十四時間体制について、本市の取り組みはどうなっているのか、お伺いいたします。  冒頭に述べましたように、団塊の世代の子供たちが出産適齢期に差しかかっている今後五年が重要であるという観点から、出産奨励祝金支給事業の拡大について、さらには妊婦健診に係る公費助成の拡大と、不妊治療に対する助成限度額の拡大について、それぞれ十分検討されるべきだと考えますが、御所見をお伺いいたします。  次に、住宅政策についてお伺いいたします。  去る四月二十三日に行われました公営住宅の抽せん状況は、二十七戸の空き家に対しまして、実に応募者二百五十三名となり、約十倍の高倍率の抽せん結果となったようであります。この事態をどのように受けとめておられるのか、解消策についてお伺いいたします。  次に、提言でありますが、高齢化、過疎化に進展により、山間部において空き家が目立つようになっております。この空き家の有効利用を図ることにより、防犯にもつながるし、地域の活性化の起爆剤ともなり得るものと思います。  そこでお伺いいたしますが、関係機関を通じて空き家情報を取得し、その所有者から個々に情報公開への承諾を得た上で、移住希望者からの問い合わせに対する情報提供を行う。もちろん宅建協会などとの関係も生じてくるものと思いますが、将来にわたり重要な問題でありますので、関係機関と十分なるコンセンサスを取りながら、市が率先してリーダーシップをとり、空き家、貸し家の情報、登録制度の創設と、仲介、あっせんについて取り組む考えはないか、お伺いいたします。  最後に、北方町への公営住宅新設についてお伺いいたします。  平成十九年度末の北方延岡道路の開通により、市内への通勤時間の大幅な短縮、恵まれた自然環境でのベットタウンとして最高の住環境であると思います。また、新市の均衡ある発展という面からも重要視すべきことと思いますが、御所見を伺いたいと思います。  以上で、壇上での質問を終わります。 (降壇)      〔市長(首藤正治君)登壇〕 ○市長(首藤正治君)  ただいまの黒木議員の御質問にお答えいたします。  まず初めに、財政基盤の構築に係る取り組みについてのお尋ねでございます。  少子高齢化の進展に伴います社会保障関係経費の増加、あるいは市税の伸び悩みや国の三位一体改革に伴う地方交付税の削減など、本市を取り巻く財政環境は大変厳しいものがございます。  このような現状を打破し、持続可能で安定的な財政基盤を構築していくためには、自主財源の確保と事務事業の見直しによる経費の節減を図っていくことが基本であると考えているところでございます。  したがいまして、現在策定を進めております第五次行政改革におきまして、民間委託の推進とあわせて職員数を削減するとともに、受益者負担の見直しなどによります自主財源の確保を実現いたしまして、安定的な財政基盤の構築に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 (降壇)      〔福祉保健部長(渡部恭久君)登壇〕 ○福祉保健部長(渡部恭久君)  お答えいたします。  四点のお尋ねでございます。  まず、児童虐待の現状と防止対策及びその取り組みについてでございます。  本市における児童虐待の現状につきましては、四月から八月末までの相談件数六十一件のうち、児童虐待に関する相談件数が二十三件となっており、増加傾向にございます。  児童虐待の防止対策及び取り組みについてでございますが、御案内のとおり、児童虐待は児童の人権を侵害し、心身の成長と人格の形成に重大な影響を与えることから、迅速かつ組織的に対応する必要がございます。  このため、関係各課による庁内児童虐待ネットワーク会議を設置し、児童福祉施設等の関係者と連携しながら、子育て家庭の戸別訪問を実施するなど、虐待の防止や早期発見に取り組んでいるところでございます。  さらに、虐待の対応につきましては、児童相談所等と連携を図り、主任児童委員、民生委員の方々と協力しながら、子供の安全を最優先に虐待家庭の見守りや養育機能の再生に向けた支援を実施しているところでございます。  次に、産科医療の充実と小児救急医療についてのお尋ねでございます。  御案内のとおり、全国的な医師の都市集中による偏在化が進み、地方においては産科医や小児科医が不在の地域もあり、深刻な問題となっております。  本市におきましては、幸い産科は市内に四つの専門病院と医院がございますし、県立延岡病院には産科やNICUもございますので、今のところ医療環境には恵まれているのではないかと考えております。  また、小児救急医療二十四時間体制につきましては、延岡と日向入郷医療圏の小児医療資源を集中し、昨年四月から延岡市夜間急病センターにおきまして、準夜帯での三百六十五日診療がどうにかスタートしたところでございます。残された課題は深夜診療のシステム整備となっておりますが、小児科医のマンパワー不足が大きな壁となっております。  しかし、安心して子供を産み育てるためには、深夜整備は欠かせないものでありますので、今後とも広域的な連携を強化し、延岡市医師会や関係機関等の協力をお願いしながら、その整備に向けて取り組んでまりいたいと考えております。  次に、出産奨励祝金の拡充についてのお尋ねでございます。  御案内のとおり、本市における出産による祝金の支給につきましては、旧延岡市と旧北方町で適用しております「出産奨励祝金」及び旧北浦町で適用しております「出産・就学祝金」がございます。  それぞれの祝金につきましては、合併協議の際に金額や支給要件等がそれぞれ異なっておりましたので、調整方針としまして五年以内に再編することにいたしており、その中で、さまざまな視点から出産奨励祝金について検討していくことにいたしております。  御承知のとおり、大変財政の厳しい状況にございますので、有効な子育て支援対策について、今後、十分に検討してまいりたいと考えております。  最後に、妊産婦健診と不妊治療についてのお尋ねでございます。  妊婦の健康診査は、妊娠中毒症を初めとした妊娠中に起こりやすい病気を早期に発見し、適切な指導を行うことにより、健やかな妊娠・出産となるように実施している事業でございます。  この健診の受診機会の回数拡大につきましては、現在、宮崎市や都城市と同じく二回の受診回数となっていることや、対象者も多く、多額の予算を伴うことから、拡大することは困難と考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。  また、不妊治療に対する助成でございますが、これは県の事業として、治療費の二分の一以内で、一年度につき十万円を上限として、通算して五年間の助成が受けられるようになっております。  お尋ねの助成限度額の拡大につきましては、県にお聞きしましたところ、「国の動向を見ながら、今後の対応策を検討していきたい」という回答でございましたので、国の少子化対策の状況を注視してまいりたいと考えております。  以上でございます。 (降壇)     〔都市建設部長(沖米田 孝君)登壇〕 ○都市建設部長(沖米田 孝君)  お答えいたします。  初めに、公営住宅の入居に係る抽せん高倍率の解消策についてのお尋ねでございます。  本市の公営住宅の入居募集は、退去された後の空き家補充を主として行っております。  依然、景気回復の実感の持てない地方におきましては、安い家賃の公営住宅に人気があり、高齢化と相まって、一たん入居された方が長期化する傾向にあります。  このため、募集戸数が限られ、抽せん倍率が高くなっているのが現状でございます。  現在、国におきましては、公営住宅の入居に際しまして、収入基準の見直しが進められていると聞いておりますので、見直しが行われた場合には入居対象者の減少が予想され、抽せん倍率を下げる効果が期待されます。  したがいまして、これら国の動向を見ながら、解消策を図ってまいりたいと考えているところでございます。  次に、空き家、貸し家の情報登録制度の創設と仲介、あっせんを行うことで、地域の活性化につながるのではとのお尋ねでございます。  議員御指摘のように、空き家、貸し家の情報登録制度を創設し、県内・県外の希望者に向けて情報を発信することは、地域の活性化につながる有効な手法と考えております。  空き家を活用するためには、空き家情報の収集、新たな利用者の発見、再生手法の研究など、幅広い領域の組み合わせが必要となります。  本市におきましては、宅建協会などや建築関係団体、市民団体及び市で構成する「延岡市住まいづくり協議会」において、市民が必要とする住宅の情報提供を行っているところでございます。
     したがいまして、今後もこのような協議会等と連携を図りながら、PRやパンフレットの配布、インターネットなどを中心に、議員御提案の趣旨を踏まえ、空き家の情報発信について前向きに検討してまいりたいと考えているところでございます。  最後に、北方町への公営住宅新設についてのお尋ねでございます。  旧北方町におきまして平成十六年度に策定されました住宅マスタープランや一市二町の合併協議会で策定されました新市建設計画などでも、老朽化した公営住宅の建てかえについて明記されております。  したがいまして、今年度から策定を予定しております新延岡市としての住宅マスタープランの中で、公営住宅の整備について、しっかりと位置づけていきたいと考えているところでございます。  以上でございます。 (降壇) ○議長(稲田和利君)  黒木眞純議員の再質問を許可いたします。 ○三三番(黒木眞純君)  財政基盤の構築に関してでありますが、一市二町の合併後、もろもろのやるべき施策が山積している中で、また厳しい財政事情の中で、他の自治体が財政破綻する現実もあることから、しっかり将来を見据えて、延岡ならではの財政基盤の構築をお願いしたいと思っているところであります。  財政状況を理解するためにお尋ねしたいと思いますが、一市二町の合併時点での新市計画の中で、平成二十七年度までの財政計画を作成していますが、この時点と現在の見通しとの間で大きな乖離があるのかどうか、お聞きいたします。また、あるとすれば、どのような予測違いが発生しているのか、お伺いいたしたいと思います。  次に、児童虐待についてでありますが、児童虐待の情報を早く把握する必要があるわけですけれども、どのように収集しているのか。また、夜間の対応はどのようにしているのか、お伺いいたしたいと思います。  それから、小児救急二十四時間体制についてでありますが、先ほど福祉保健部長の御答弁では、準夜帯については準備ができているということでありますが、深夜の医療については未整備があると認識したわけでありますが、私はすべての子供が、いつ、いかなるときに予測できない突発的な病気が発生するということが十分考えられるわけでありますので、二十四時間体制で万全な医療体制を確立するために、早急な検討をされるのか、早急にやられるのかどうかについて、お伺いいたします。  それから、北方町への公営住宅の新設についてでありますけれども、新市の住宅マスタープランの中で、公営住宅の整備についてしっかりと位置づけしていきたいとの答弁でありましたが、今後のスケジュールについてお伺いいたしたいと思います。 ○市長(首藤正治君)  お答えいたします。  新市建設計画と合併した後の状況との間で、財政的な部分を中心として乖離が生じていないかというお尋ねでございました。  このことにつきましては、新年度になりまして、まだ半年が経過したところでございますので、まだまだ状況としては見えてきていない部分が多ございます。実際に、新市建設計画の策定の折には、新清掃工場でございますとか、それから消防庁舎でございますとか、こういう大型事業につきまして、事業費等々まだ見通しが立っておりませんでしたものですから、こうした部分、そして扶助費の伸び等も当時とはまた変わってきている部分もございまして、乖離はこれから生じてくるであろうとは予測はしております。  しかし、実態がどうかと言われると、そこのところは、まだ半年の段階で見えてきていないというのが本当のところでございます。実際に、これからどの程度の乖離が生じてくるか、そのことにつきましては、三月の財政計画書の中で、また調整をしていくことにしたいと考えております。  以上でございます。 ○福祉保健部長(渡部恭久君)  お答えいたします。  児童虐待の情報把握についてのお尋ねでございます。  まず、市民の皆様、それから保育園、学校関係者、病院等から通告をいただいて、早期発見をする、それに努めているところでございます。  また、夜間の対応につきましては、土曜、日曜日、祝日を含めて二十四時間の対応をとっているところでございます。  次に、小児医療の二十四時間体制についてのお尋ねでございますが、十一時以降の深夜診療につきましては、実態的には二次、三次医療施設でございます県立延岡病院が初期患者の診察もしていただいているという状況でございます。  しかし、こういった現状が万全ではないことは十分承知いたしております。しかし、小児科のマンパワーの不足、医師不足の中でございますが、そういった小児科医の不足等もございまして、今後とも、そういった部分を抱えながらでございますが、いろんな方法で検討しながら取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○都市建設部長(沖米田 孝君)  お答えいたします。  新市の住宅マスタープランの策定のスケジュールについてのお尋ねでございます。  合併後の新市の住宅マスタープランにつきましては、本年六月の補正予算に計上されております。今年度は、住宅事情の現状把握、分析、それにアンケート調査などを実施しまして、次年度は策定委員会を設置するとともに、計画立案を予定しているところでございます。  以上でございます。 ○議長(稲田和利君)  黒木眞純議員の再質問を許可いたします。 ○三三番(黒木眞純君)  財政基盤の構築について、もう一点だけお伺いいたしたいと思います。  現在、北川町との合併問題が進められておりますけれども、合併した場合、合併特例債の恩恵も受けられないということで、当然さらに厳しい財政状況になり、現在の財政計画に大きな影響が出てくるものと思われます。  そこで、投資的事業に対してどのような影響があるのか、お尋ねいたします。 ○市長(首藤正治君)  お答え申し上げます。  財政基盤の構築につきましての重ねてのお尋ねでございます。  北川町との合併が控えていると。しかし、この北川町の合併につきましては、従来のような合併特例債が使えない。そのことについて、これから投資的経費についてはどのように考えていくのかというお尋ねであったかと思います。  これにつきましては、確かに非常に厳しい財政運営をこれから余儀なくされると考えております。実際にどういう投資的事業をこれから行っていくのかにつきましては、これも、これからの合併協議会の中で議論していただくことになると思いますし、また、財政的な部分につきましても、あわせてそうした協議会の中での御議論が進むと考えております。そうしたことを踏まえて、これから先の計画をしっかり検討していきたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(稲田和利君)  これをもって黒木眞純議員の総括質疑及び一般質問を終わります。  これより一七番 木原万里子議員の総括質疑及び一般質問を許可いたします。      〔一七番(木原万里子君)登壇〕 ○一七番(木原万里子君)  市政会の木原万里子でございます。  地方の税財政に焦点を当てた三位一体の改革で、補助金改革、税源移譲、地方交付税改革が実践されてきました。しかし、国の強い関与のまま、単に国の補助負担率を引き下げるだけの手法が乱用され、地方自治体を取り巻く環境は、より厳しい状況を迎えております。このような社会情勢の中で、住みなれた地域で、より長く、安心・安全で暮らせるようにとの強い思いから、通告順に従いまして、総括質疑並びに一般質問をさせていただきます。  市長を初め、関係御当局の明快にして前向きな御答弁をお願いいたします。  初めに、市長の政治姿勢についてお伺いいたします。  市町村合併が進み、二〇〇〇年時点で約三千三百あった自治体は、二〇〇六年四月には千八百程度にまで減少しました。  合併促進の背景には、効率的で財政的に安定した自治体を目指すねらいがありますが、財政再建団体となった北海道の夕張市の例を出すまでもなく、当市においても財政は非常に厳しい状況にあります。  ようやく先般、北方町、北浦町との合併が行われましたが、今回残っておりました北川町との合併を迎えるに当たり、合併後のまちづくりについて、何点か市長にお伺いいたします。  まず一点目、長期総合計画策定のさなかではありますが、将来を見据えたまちづくりの基本方針について、財政的にはどのように考えておられるのか、お伺いいたします。  二点目、北川町との合併時期はいつなのか。先に合併した北方・北浦町と比べて、さまざまな課題を持って合併する北川町に対しての応分の負担は、何をもって地域間調整をされるのか、お伺いいたします。  三点目、各地域の特色を生かした施策が必要になろうかと思われますが、前市長のポリシーと異なった、どのような変革を求められるのか、御開示ください。  四点目、まちづくりは、地域住民の多くの意見を集約して、具体的にどう施策に反映されるかが重要な飛躍のモチベーションになりますが、その手段、方法について御教示ください。  次に、男女共同参画社会づくりについてお伺いいたします。  我が国は、基本的な人間の能力がどこまで伸びたかを示す人間開発指数では、百七十七ある国の中で十一位ですが、政治及び経済活動への女性の参画を示すジェンダー・エンパワーメント指数では、八十の国の中で四十三位と大きく落ち込んでいます。これは、人間開発の達成度では実績を上げていますが、女性が政治・経済活動に参画する機会が十分でないということを示しております。  昨年の県民意識調査によりますと「男女平等」を家庭で感じている割合は、三人に一人、職場では五人に一人と低く「女は家庭」という意識がまだまだ男性に根強いことが明らかにされております。  そこで、男女共同参画の基本理念を普及浸透させ、男女がお互いの人権を尊重し、思いやり、認め合い、支え合いながら自分らしく生きる地域社会を醸成することが喫緊の課題であると考えられます。そのためには、市を挙げて男女共同参画社会づくりに取り組む必要があります。  昨年「全国男女共同参画宣言都市サミットin津」に参加してまいりました。開催地の三重県津市は、平成七年度に都市宣言を行い、十年目になるということで「大きくなりましたか、あなたのまちの男女共同参画」というタイトルで、点検と評価をテーマに宣言都市サミットを実施されました。  パネリスト六人の市長は、自分の町の文化や歴史等のPR、並びに男女共同参画に関する重要施策の概要及び成果について、熱っぽく述べられました。全国から集まった人々で、会場は満杯の盛況でした。  そこで、市長にお伺いいたします。  本市は、平成十一年度に九州で三番目という早い時期に「男女共同参画都市宣言」を行い、平成二十一年には十年目を迎えます。地元産業の活性化や観光PR、さらには行政の活力アップにつながる「全国男女共同参画宣言都市サミット」をぜひ誘致していただきたいと思うのですが、このことに取り組むお考えはあるのか、お尋ねいたします。  次に、企画部長に二点お伺いいたします。  一点目、男女共同参画プランでは、各種審議会や委員会等への女性の登用率の目標値を、平成二十三年度までに三五%にすると計画しておりましたが、現況をお知らせください。さらに、この目標値を少しでもアップするお考えはないか、お尋ねいたします。  二点目、男女共同参画センターで行っている女性相談事業は、現状の体制のまま進めるのか、今後どうするおつもりなのか、実績に基づいてお答えください。  次に、高齢者対策についてお伺いいたします。  人生五十年から八十年の時代になり、高齢者は自分の人生の生涯設計について試行錯誤しているようであります。ひとり暮らしの高齢者が一日に面と向かって人と会話する時間は三分三十秒であるという結果が出ております。このことは、高齢者が家から出ない実態をあらわしています。ランチサービスを利用している人の八割は、一食を三回に分けて食べているといいます。  この事業の利用者がふえることは、高齢者を家に閉じ込める結果につながっていくことになってしまいます。果たして、この施策が老人のためになるのか、いささか疑問を抱くところであります。保育所、幼稚園、小学校、中学校にカフェテラスをつくり、子供たちと一緒に地域の高齢者が飲食等をともにすれば、ひとり暮らし高齢者対策の幅が広がり、多世代交流による文化伝承という効果も期待することができると考えます。高齢者の八〇%は健康であり、五〇%の人がボランティア活動への参加意欲を持っているという調査結果が出ております。  団塊の世代が定年を迎え、さまざまな知識、技術を持ち、社会的経験を積んだ人々が地域に帰ってきます。この方々を単に福祉サービスの受け手として考えるのではなく、彼らが持っている人生の先達として培った豊富な経験を生かし、青少年の育成や障害者の支援等へ活用するシステムをつくることが、温かい人材活用を図る上においても、経費の効果を評価する側面からも意義のあることになると思いますが、福祉保健部長はどうお考えなのか、お尋ねいたします。  次に、がん対策についてお伺いいたします。  日本人の三人に一人が、がんで亡くなり、死亡原因は、ここ何年もがんがトップであります。乳がんや肝臓がんについては、若い人も増加してきております。加えて、がん治療は、地域間格差、施設間格差が解消されておりません。それでも、がん患者は、がんの進行や再発の負担の中で身体的苦痛や経済的負担に苦しみながらも、いつか特効薬によって治癒するときが来ると信じて、日々を大切に生きています。  本年六月に「がん対策基本法」が公布されました。国及び地方公共団体の責務を明らかにし、がん対策を総合的かつ計画的に実施するため、がん対策の推進に関する計画の作成について定めること等が決められております。  がんが国民の健康にとって重大な問題となっている現状を真正面からとらえて、適切ながん医療が提供される体制を整備することは、急務の課題であります。  そこで、福祉保健部長にお伺いいたします。  この基本法において、地方公共団体は、がん患者の苦痛の軽減を目的として行われる緩和医療が適切に行われるため、緩和医療の知識の普及、医師・看護師等の養成、研修機会の確保の施策を講じ、また、末期がん患者がその人生の最後まで適切ながん医療を受けることができるよう、医療機関の整備を進め、居宅において死が迎えられる地域連携協力体制の整備を図ることなどとなっておりますが、緩和ケア病棟建設を含め、今後どういう施策を講じられるのか、お尋ねいたします。  続きまして、増加する自殺への対策についてお伺いいたします。  日本では、一九九八年から八年連続して、年間三万人の方が自殺しています。宮崎県の二〇〇六年三月の統計によりますと、四十七都道府県中、上位から六番目になっております。  自殺は個人の問題ではなく、社会問題であると、ことしの六月に「自殺対策基本法」が成立しました。自殺者増加の背景には、格差社会の影響が大きく、勝ち組は弱者へのいたわりがなくなり、負け組とされる人たちは挫折感を強く感じさせられています。競争に勝つため、子供のころから相手に弱点を見せらせず、本音が話せなくなり、人と人とのつながりが薄れてきています。そのため、仲間づくりが困難になっている場合が多く、生きる不安や孤独感を抱え、だれにも相談できない状況となり、精神的苦痛を受けると専門家は分析しております。  マザーテレサは「だれからも必要とされず、だれからも愛されていないという心の貧しさ、それは一切れのパンに飢えているよりも、もっとひどい貧しさなのではないかと私は思うのです」と述べております。  法律を実効性のあるものにするためには、生活環境のよい社会の構築が最も大事ですが、自殺を考える人の思いを抑制させることや、自殺未遂者に対する支援、及び自殺した人の遺族への心のケア等が必要になってまいります。  そこで、一人でも自殺者を少なくするために、市長はこれから民・学・官と連携を図りながら、どのような総合対策を実施していくおつもりなのか、お伺いいたします。  最後に、中心市街地活性化についてお尋ねいたします。  現在、国においては、改正都市計画法、大規模小売店舗立地法、中心市街地活性化法、いわゆるまちづくり三法の見直しが行われており、中心市街地活性化法については、改正法が八月二十二日に施行されました。  これまで空洞化された都市中心部に公共施設、共同住宅や病院、大型商業施設や福祉施設等を集め、利便性を高めて人々が多く集まる町を形成し、過去のにぎわいを取り戻し、新たな振興を期待させるものであります。  モータリゼーションの進化により、郊外や地元以外の大型集客施設、専門店等にマイカーで買い物に出かける人々が多くなり、中心市街地の店舗は軒並みにシャッターを閉ざす状況となりました。  今回の改正がこういう状況を打破する解決策になるのかどうか、疑問と不安は残ります。しかし、少子高齢化がますます進展していく現状に対応するためには、車を持たない高齢者や若者たちが、日常生活を歩いて、または簡単な移動手段で用件を済ますことのできる、快適で人々の購買意欲を高める生活圏の形成は必要不可欠であります。  本市においては、現在、旧法に基づいて門前市や市民団体に対しての活動促進、平成十四年から更地になっていたアヅマヤ跡地への複合施設建設、さらに、山下新天街アーケード建てかえ事業など、ソフト・ハード両面で延岡駅前を中心に、町の再生と活性化が進められております。この事業に取り組んでこられた関係者の御努力に対して心から敬意を表します。  今回の改正によって、今までの中心市街地活性化基本計画やTMO組織は白紙となり、市民や地権者、商業団体などで構成する中心市街地活性化協議会を設立し、新たに独自性のある中心市街地活性化基本計画を策定することとなりました。  この計画は内閣総理大臣の認定を受けなければならず、国が審査し、成果が見込める地域に重点的に支援を行う仕組みとなっております。したがって、将来を見据えた実効性のある魅力的な地域のまちづくり構想が求められます。今までの活性化の流れをとめることなく、より綿密であり、期待の持てる中心市街地対策としての具現性をアピールできるものにしなければなりません。  そこで、今後の確固たる基本方針、並びに時代にマッチした振興の手法について、商工部長はどうお考えなのか、お尋ねいたします。  以上で、壇上からの質問を終わります。 (降壇)      〔市長(首藤正治君)登壇〕 ○市長(首藤正治君)  ただいまの木原議員の御質問にお答えいたします。  まず初めに、財政的に見た将来のまちづくりについてのお尋ねでございます。  国の構造改革によりまして、地方自治体を取り巻く財政の環境は、今後ますます厳しい状況を迎えることになるものと思っております。  この厳しい財政状況の中で、市民と行政が協働して行う、将来のまちづくりを展開していくためには、現在策定中の第五次行財政改革におきまして、人員削減を初めとする歳出抑制や適正な受益者負担を求めることなどにより財源を捻出し、足腰の強い財政基盤を確立していく必要があると考えております。  いずれにいたしましても、限られた財源の中で施策の展開を図っていく必要がありますので、国・県の動向を注視しながら、事業の選択と集中を図っていきたいと考えているところでございます。  次に、合併の時期と事業費負担についてのお尋ねでございます。  まず、合併の時期につきましては、電算システムの統合や来年の統一地方選挙などを考慮するとともに、市民への行政サービスの停滞を招かないように配慮する必要があると考えております。  この件につきましては、一市一町合併協議会の小委員会に付託されておりまして、今後、同委員会で審議を行っていくことになっております。  次に、応分の負担についてでございますが、広域的な大型プロジェクトとして現在進められております消防庁舎建設や清掃工場建設の事業費、さらには夜間救病センター建設などの負担金が発生してまいりますけれども、こうした事業の負担金につきましては、今回の合併協議の前提として、北川町に対して九項目にわたる「合併協議における確認事項」の中で、現在積み立てている基金は合併前には取り崩さず、大型プロジェクトの事業負担金の財源として確保することを確認しているところでございます。  次に、合併後の地域の特色を生かした施策の展開についてのお尋ねでございます。
     合併後の新延岡市は、自然や歴史、産業・経済など、あらゆる分野で厚みと深みと増しておりますので、こうした地域の個性を生かした特色あるまちづくりは不可欠なものであると考えております。  いずれにいたしましても、合併後のまちづくりは、一市二町合併協議会で作成しました新市建設計画や、作成中の一市一町新市基本計画、さらには、現在策定中であります長期総合計画に基づきまして、計画的に実施してまいることになっておりますが、長期総合計画の策定に当たりましては、これまでになかった取り組みとして、市民ワーキンググループを立ち上げ、北方・北浦両地区の住民の方々にも御参加いただいているところでございます。  私といたしましては、まちづくりに当たっては、自分たちの地域を、このようにしたいという、地域の皆様の自主性、主体性が何よりも大切であると考えておりますので、地域協議会や、まちづくり懇談会等の御意見も踏まえながら、市民と行政が協働して取り組むまちづくりに努めてまいりたいと考えているところでございます。  次に、合併後のまちづくりの住民意識の高揚についてのお尋ねでございます。  合併後のまちづくりにつきましては、議員御指摘のように、地域住民との交流や意見交換を行うなど、住民意識の一体感を醸成することが重要であると考えております。  こうしたことから、北川町と合併した場合も、北方町、北浦町と同様に地域自治区を設け、地域協議会の御意見をお聞きするとともに、現在、各地区で行っておりますまちづくり懇談会を開催するなど、住民の皆様との意見交換の場を持ちたいと考えております。  また、私としましては、機会あるごとに地域を訪問させていただくなど、住民の皆様との触れ合いを大切にしながら、まちづくりに努めてまいりたいと考えております。  全国男女共同参画宣言都市サミットの誘致についての御質問でございます。  平成六年から現在までに、全国の百十二の市町村で宣言がなされておりまして、全国サミットは平成八年から毎年開催されているようでございます。昨年開催されました三重県の津市では、全国から千百名の方が参加されておりまして、男女共同参画を推進するための意見交換などが活発に行われております。また、会場周辺では、地場産品の販売も行われておりまして、大変盛況であったとお聞きしております。  サミットの開催は、確かに、市民の意識啓発の面からは大変意義のあることでありまして、さらには、地元産業の活性化や観光PRの面からも大きな効果が期待されると思いますので、記念事業として、今後、検討してまいりたいと考えているところでございます。  最後に、自殺者を少なくするための総合対策についてのお尋ねでございます。  議員御指摘のとおり、全国の年間の自殺者が八年連続で三万人を超えているという状況は、私も非常に残念で憂慮すべき問題であると考えております。また、みずから命を絶たれた方の無念さや、残された御家族の悲しみを拝察しますと、何ともやりきれない思いがいたします。  自殺は、単に個人的な問題ということではなくて、その背景としましては経済面や病気ということに絡んださまざまな環境要因もあると考えておりますので、その対応としては社会的な取り組みが必要な部分が多々あると考えているところでございます。  具体的な取り組みとしましては、国が自殺対策の大綱を策定することになっておりますので、その策定内容を見る中で、事業主や学校、そして国などの、いわゆる「民・学・官」と連携をとりながら、対策に取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 (降壇)     〔企画部長(中嶋 弘君)登壇〕 ○企画部長(中嶋 弘君)  お答えいたします。  初めに、各種審議会等への女性の就任率についてでございます。  平成十七年度に策定いたしました女性参画要領に基づき、関係各課の協力のもとに目標達成に努めておりまして、平成十七年度の就任率は二九%となっております。  女性の登用につきましては、これまでも各課にお願いしているところでございますが、今後とも、より多くの人材の育成と発掘を図るとともに、関係各課と連携をとりながら、平成二十三年度までに目標が達成できますように努力してまいりたいと考えているところでございます。  また、目標値アップに関しましては、今後、プランの改訂を行う際に検討することになろうかと考えているところでございます。  次に、女性相談事業の体制についてのお尋ねでございます。  平成十六年四月の男女共同参画センターオープン時から、民間団体であります「のべおか男女共同参画会議21」が相談を行っており、平成十七年度の相談実績は三十一件で、このうち警察などの関係機関につないだものは六件でございました。  相談者に納得していただけるような体制にするためには、相談員の研修を重ね、資質の向上に努めるとともに、専門家によります相談についても検討する必要があると考えております。  今後とも、関係団体と協議しながら、よりよい相談体制がとれますように、協議を重ねていきたいと考えているところでございます。  以上でございます。 (降壇)      〔福祉保健部長(渡部恭久君)登壇〕 ○福祉保健部長(渡部恭久君)  お答えいたします。  まず、元気高齢者の活力を生かした社会参加の仕組みづくりについてのお尋ねでございます。  本市における福祉分野では、ひとり暮らし高齢者や子供を見守る地域福祉推進チーム、黄色いリボンの会などの元気高齢者が主体となっております地域住民によるボランティアグループに社会活動に貢献していただいております。  また、地域ボランティアの活性化を図る観点から、地区社会福祉協議会にボランティアアドバイザーを配置しており、その育成に努めているところでございます。  こうした活動は、行政が十分に担い切れない多様な福祉ニーズに、きめ細かく対応できることから、これからの社会活動を支える大きな力になるものと考えております。  また、議員御指摘のように、団塊の世代の方々等を社会的資源として活用することは、子育て支援、介護予防、文化伝承など、さまざまな効果が期待できると考えておりますので、今後は、高齢者等が長年培ってきた知恵や経験、技能が生かせるように、関係機関・団体とも連携しながら、その受け皿づくりを進めてまいりたいと考えております。  次に、がん患者の緩和医療に対する施策についてのお尋ねでございます。  議員御指摘のとおり、がん対策につきましては、国を挙げて総合的かつ計画的に、がん対策を推進するため、今年六月、がん対策基本法が成立し、来年四月に施行されることになっております。  その基本理念は、がんの克服を目指し、予防・診断・治療等の技術の向上や、がん患者に対する、がん医療の体制整備等を図るもので、その中では、国、地方公共団体、医療保険者、国民及び医師等の責務が定められました。  今後の施策についてでございますが、法では、市町村の役割や財政上の措置等、詳細部分が明確に示されておりませんので、これから策定される国・県の「がん対策推進基本計画」等を踏まえ、連携を図りながら、具体的には検討してまいりたいと思います。  また、緩和ケア病棟の建設につきましては、これまで進めてきております医師会との協議を、さらに深めていかなければならないと考えております。  以上でございます。 (降壇)      〔商工部長(飯干泰志君)登壇〕 ○商工部長(飯干泰志君)  お答えいたします。  中心市街地活性化法の改正に伴う、今後の取り組み方針についてのお尋ねでございます。  御案内のとおり、今回の改正は、中心市街地に公共施設や病院、大型商業施設を集約させ、交流やにぎわいの回復による都市機能や地域コミュニティが備わったコンパクトなまちづくりを目指したものでございます。  本市におきましては、現在、延岡駅前を中心に、アーケード建てかえ事業やカラー舗装化事業を初め、アヅマヤ跡地への複合商業施設や民間マンションの建設など、まちなかの再生に向けた各種事業の動きが活発化しているところでございます。  そういったことから、現在、改正法に基づく基本計画策定や、新たな組織づくりに向けた庁内関係課との勉強会や関係機関との調整を行っており、コンパクトシティづくりの概念に沿った中心市街地の活性化に向けて取り組みを進めているところでございます。  以上でございます。 (降壇) ○議長(稲田和利君)  木原万里子議員の再質問を許可いたします。 ○一七番(木原万里子君)  前向きな御答弁、ありがとうございました。  まず、男女共同参画センターで行っている相談事業について、企画部長にお伺いいたします。  このセンターで行う夫や恋人からの暴力、ドメスティック・バイオレンスと言われておりますDV相談は、その背景に、男女間の経済的格差や性別、役割分担意識に基づく慣行など、社会の構造的な問題が存在しております。  したがいまして、抜本的な解決のためには、社会全体の責任として取り組むべき課題であると関係者一同が認識しなければなりません。  そこで、DV被害者に対し、迅速かつ的確な支援を行える体制をつくるために、市の関係各課を初め、警察署、保健所、児童相談所、公共職業安定所等の関係機関からなるDV対策連絡会議を設置し、さらに、暴力を受けた人に対して、緊急避難支援及び保護を実施するために、DV被害者支援、緊急避難支援に関する要綱等を確立する必要があると思いますが、そのための適切な対策についてどうお考えか、お尋ねいたします。  次に、ホスピス病棟の建設について、福祉保健部長にお伺いいたします。  先日、がんを語る集いにおいて、ホスピスで過ごしたいと申し込んだのに入院することができなかったと涙ながらに話をされた方がいました。緩和ケア病棟を医療者側が、ただ患者の痛みを取るだけの施設であると認識するのなら、従来の一般病院で用は足りることになると思います。  しかし、ホスピスケアは、全人的に患者を援助するものであります。患者のために、医師、看護師、ソーシャルワーカー、栄養士、宗教家、そして多種多様な職業からなるボランティア等がチームを組み、彼らがそれぞれの存在の意味を十分に認め合い、患者の身体的、社会的、精神的なニーズに十分こたえていくものであります。  死に行く人が自分の存在する意味を見失ったときに感じる心の痛みを緩和するスピリチュアルケアを行うことがホスピスケアの本質であると考えます。  終末期に、もう少し生きていてもいいでしょうかと言えるような医療体制の確立を一日も早く実現していただきたいと思うのですが、どうお考えでしょうか、お尋ねいたします。  以上で、再質問を終わります。 ○企画部長(中嶋 弘君)  お答えいたします。  DVの相談については、いろいろのケースがございまして、多種多様、今議員がおっしゃるとおりでございます。  ただ、延岡の状況につきましては、相談員の皆様に話を聞いていただくことで気持ちが落ちついて、相談者自身が自分で解決策を見出しているということでございます。内容によっては関係機関につなぐこともございますけれども、その件数は今のところ少ないということで考えておりますし、また、現在、相談をいただいております相談員の質も向上しておりまして、深刻なケースは、現在のところ少ないと考えております。  ただ、社会の状況を見ますと、今後、増加することも考えられますので、議員御提案の連絡会議、あるいは要綱等の設置につきましては、関係各課と協議しながら考えてまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 ○福祉保健部長(渡部恭久君)  お答えいたします。  このたびの、がん対策基本法につきましては、患者の皆様、それから家族の方々にとって大きな支えであり、希望につながったんではないかなと考えております。  私事でございますが、私も家族を末期がんで亡くしまして、悲惨な終末期の看病に当たった者として、今でもあれでよかったのかなと、そういう悔やむ気持ちを持ち続けております。  議員御指摘のとおり、がんの終末期の医療のあり方、また、スピリチュアルケアは大変重要な問題でございますので、ホスピス整備については、特に専門的なスタッフの確保、それから運営上の問題等の課題等もございますので、医師会等とさらなる協議を図ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(稲田和利君)  これをもって木原万里子議員の総括質疑及び一般質問を終わります。  これより一二番 白石武仁議員の総括質疑及び一般質問を許可いたします。      〔一二番(白石武仁君)登壇〕 ○一二番(白石武仁君)  日本共産党市議団の白石武仁でございます。  質問に入ります前に、去る八月二十四日、昭和町で起きた悲惨な事件に巻き込まれ十六歳という若さで亡くなられた森重和之さんの御冥福を心からお祈り申し上げます。また、一緒にいて重症を負わされた女子高校生と極限状態の恐怖を体験して心に深い傷を受けた女子高校生の皆さんには、一日も早い学校への復帰を願っています。友達も待っています。頑張ってください。  また、御家族に対してお悔やみとお見舞いを申し上げます。  もう一点、通告しておりました教職員の不祥事対策は、割愛させていただきます。  それでは、通告に従いまして一般質問を行います。市長並びに関係部長の明快な答弁をお願いいたします。  まず、市長の政治姿勢からお尋ねいたします。  七月二十一日、京都地方裁判所で認知症の母親の命を奪った男性に対して、執行猶予三年の判決が下されました。注目すべきは、判決後、裁判長がこの男性に対して行った説諭の内容です。  「裁かれているのは、被告だけではない。日本の介護制度や生活保護制度のあり方が問われている」と語りかけました。刑事事件の判決に、裁判官が行政のあり方に踏み込んで言及したのは極めて異例のことであります。  とうとい命を奪う行為は許されません。同時に、事件の背後にある介護制度や生活保護制度のあり方が問われていると語りかけた裁判官の指摘は、大変重いものがあると思います。今も、生活保護や介護制度など、国の制度が原因で命が奪われる事件が続いている現状を見れば、政府の責任は重大です。  秋田県では、生活保護の申請を二度にわたり却下された男性が、福祉事務所の前でみずから命を絶つという痛ましい事件が起こりました。おれの犠牲で福祉がよくなってほしいという言葉を残していることから、抗議の自殺と見られています、  北九州市では、生活保護の申請書すらもらえずに帰された男性が、その後、餓死した悲痛な事件は、行政の怠慢として大問題になっています。  「介護殺人」という本によりますと、高齢者への介護をめぐって発生した殺人事件が一九九八年から二〇〇三年の六年間で、少なくても百九十八件あったと書いています。  小泉構造改革路線は、医療でも介護でも障害者の分野でも制度を改悪してきました。所得の低い人や社会的弱者が社会保障制度から見放される重大な変質が起こっています。国民の命を守るべき社会保障が、逆に国民に襲いかかる、こういう事態を絶対に許してはなりません。  市長は、厳しい財政難の中、自治体が最も優先しなければならない福祉の向上をどう実行していかれるのか。さらなる充実を求めて、御所見をお伺いいたします。  次に、介護取り上げの中止を求めます。  四月から改悪介護保険法が全面施行され、多くの高齢者が公的な介護サービスを奪われています。要介護度が低いと決めつけられた高齢者は、介護保険で利用してきた介護ベッド、車いす、ヘルパーやデイサービスなどを取り上げられています。  昨年十月から介護施設の居住費と食費が全額自己負担になったため、負担に耐え切れず退所を余儀なくされたり、ショートステイ、デイサービスをあきらめた高齢者も少なくありません。政府が宣伝してきた介護予防や自立支援とは、全く逆のことが起きています。  公的な介護制度でありながら、低所得者・軽度者など多くの高齢者の利用を排除する、保険料だけ取って介護は受けさせない制度へと介護保険は悪くなる一方です。まさしく、構造改革の名による乱暴な痛みの押しつけであることは言うまでもありません。  同時に、自治体でも、国の言いなりに高齢者から公的な介護を取り上げてしまうのか、自治体としてできる限りの努力をするのかが問われています。  八月十四日付で厚生労働省・老健局振興課から福祉用具貸与費及び介護予防福祉用具貸与費の取り扱い等についてという、事務連絡文書が都道府県介護保険課に送られています。福祉用具を機械的、一律的に回収しないようにという内容になっています。ぜひこの連絡文書に沿って介護保険行政を進めていただきたいと思います。市長の御所見をお聞かせください。  総務部長に、税金の減免制度の周知徹底を求め、お尋ねいたします。  市の広報九月号を見ました。十ページに「どうしてふえたの?」年金生活者の皆さんからのQ&Aという記事が掲載されております。今まで非課税だったのに、なぜ、ことしから税金がかかったのか。ことしから三万円から四万円税金がふえたが、どうしてという質問に対し、公的年金等控除が縮小された、老年者控除が廃止されたなどの説明がなされております。最後に、少子高齢化の進展に伴い、住民の皆さんが安心して暮らしていくためには、高齢者も含めたすべての住民で地域を支えていく必要があります。年金課税の見直しについて御理解と御協力をお願いしますと書いてありますが、問題なしと考えておられるのでしょうか。  納税は国民の義務であります。しかし、増税をするのであれば、所得のふえた人や利益の上がった企業に対して課税するべきであり、受け取る年金が下がっている年金生活者にまで増税をかぶせることには納得できません。  定率減税が半減されて、この負担増ですから、来年、全廃されたら、さらに大きな負担がかぶされることは目に見えています。住民税増税に連動して、介護保険料や国民健康保険税が大幅に上がるなど、深刻な事態が広がっていることをどう受けとめておられるのか、お尋ねいたします。  私は、この広報には大きな落ち度があると指摘せざるを得ません。それは、税金が上がることだけを一方的に知らせるだけで、減免制度があることに全く触れていないからです。
     東京都国分寺市は、住民税の所得控除の申告をすることで税額が下がる可能性がある市民、約一千人に対し、住民税申告の案内文と申告書を郵送しています。取り立てるばかりでなく、減額になる該当者を把握して申告書を届けるつもりはないか、部長の御所見をお聞かせください。  もう一点、避難場所における障害者のトイレ対策についてお尋ねいたします。  本市は、防災に対して積極的な取り組みをしていることが目に見えるようになりました。評価に値すると感じておりますが、まだまだ万全とは言えません。避難場所での障害者用トイレの問題も、その一つではないかと思います。  意識はしっかりしておりますが、寝たきりの女性が、台風などで避難勧告が出ても、避難場所には連れて行ってくれるなと頼む、そんな話を聞きました。その理由は「年をとってこんな体になっても、私は女だよ、他人の前で下半身をさらすぐらいなら、水につかって死んだ方がいい」、トイレの心配をしていたのです。障害者の人たちも、和式のトイレは使えないと言います。  社団法人日本オストミー協会宮崎県支部は、オストメイトの災害対策というパンフレットを発行して注意を呼びかけております。オストメイトの人は、事前に自分の責任で、最低一週間分の装具を用意しようと呼びかけています。  また、装具に関して相談がある場合の連絡先として、三番目の連絡先に、市町村災害対策本部が上がっておりますが、対応できる体制はとれているのでしょうか。避難場所での障害者トイレ対策をお聞かせください。  関連して、商工部長にお尋ねいたします。  アヅマヤ跡地に出店するココレッタは、岡富地区のコミュニティセンターもできると市民に期待されています、将来ここを避難場所にする計画はありませんか。オストメイト対応の身障者用トイレの設置計画はどうなのか、あわせてお聞かせください。  福祉保健部長に、精神科病院入院患者の健康診断実施の可能性について、お尋ねいたします。  議員定数検討特別委員会で行った市民団体との意見交換会の中で、「議員が出している議会報告を見ている人はいない。配られた次の日はごみの山で、出す意味がない」という意見が出されました。  議会報告を出しているほかの議員さんにも聞いてみましたが、激励や要望などが来るなどの反応はあっても、出す意味がないなどと言われたことはないと一様に驚いています。  私が届けた六月の議会報告を見ていただいた人から、二つの要望が寄せられました。いずれも当事者や家族、そこに住んでいる人でなければ気づかないことで、大変貴重な情報です。この二つの要望を質問して、議会報告無用論に反論します。  匿名ではありますが、はがきが届きました。議長に許可をいただきましたので、ここに持ってまいりました。内容は、精神科病院に入院している患者には、市の健康診断が実施されておらず、ほかの病気にかかったときは悪化しなければ発見できず、病院の側にも予防策はないので、手おくれになるおそれがある。健診実施について配慮してほしいというものです。  確かに、精神科病院に入院しますと、外科や内科の入院よりは長引くということは確実だと思われます。実施はできないものでしょうか。平均入院期間とあわせてお答えください。  次に、小野町に住んでいるという女性から、交通安全対策についての要望がありましたので、都市建設部長にお尋ねいたします。  小野町から三須町に抜ける道路に、口広橋があります。ここで交通事故が頻繁に起こっている、防止策を考えてもらいたいというものです。  現地を見てみますと、橋を渡るとすぐ交差点になっています。一たん停止をする方の道路が坂道になっている上、ガードレールと橋の親柱があるために、非常に見通しが悪くなっております。事故が多発する場所は、道路の構造上の欠陥が指摘される場合もあるように、再点検の必要があるのではないでしょうか。  この場所で一年間に起きた事故件数と、対策を考えておられるのであれば、お聞かせください。  最後に、農林水産部長に、民有林伐採による災害防止対策についてお尋ねいたします。  熊野江町に別府という集落があります。民家のすぐ裏の民有林が伐採され、その後始末が不十分なために、近くに住む人は雨が降ったらどうなるかと不安を募らせています。  最近は、集材用重機の普及で作業能率は上がりましたが、その反面、地山を削って重機用の道をつくるために、山が荒れるという新たな問題が起きています。伐採した業者は、運び出しが終わったら埋め戻して元に戻す約束をしたそうですが、いまだ実行されておりません。その上、この地域は急傾斜崩壊危険箇所に指定されているため、事態は深刻です。  行政は、民間のトラブルには介入しないという基本姿勢は理解しますが、東シナ海や角力(すもう)灘などに面した長崎県の海岸に大量の流木やごみが漂着して、漁業者にとって死活問題になっています。本市でも、日豊海岸に打ち上げられた流木とごみは手つかずの状態で今に至っています。  間伐材を放置したままの山、重機で切り崩された山に、大量の雨が降ったらどうなるか、結果は明らかです。  人命にかかわる災害と流れ出た材木で川や海が荒らされることは、既に証明されています。人命優先と災害防止の観点から、対策が求められると思います。民間のことと放置するのか、県や国も対策はないのか、農林水産部長の御見解をお尋ねいたします。  以上で、壇上からの質問を終わります。 (降壇)      〔市長(首藤正治君)登壇〕 ○市長(首藤正治君)  ただいまの白石議員の御質問にお答えいたします。  まず、社会保障制度についてのお尋ねでございます。  議員御指摘のような事件が起こりましたことにつきましては、大変残念でございます。私としましても、大変心を痛めているところでございます。  我が国の社会保障制度は、国民の生存権の確保を目的とした国家的保障でございますし、本市におきましてもその比重は年々高まってきておりまして、現在、社会保障費の占める割合を見ますと、一般会計と特別会計を合わせた総予算の中で、実に五四・九%という大きなウエートを占めております。そうした福祉に重きを置いた予算構造となってきているところでございます。  御承知のとおり、近年の少子高齢化の進展に伴う社会変化の中で持続可能な制度として大きな改革が行われておりますけれども、本来の社会保障制度の目的が損なわれないように、また、今回御指摘のようなこのような悲劇が起こらないように、相談窓口の充実と地域全体でサポートしていく体制を充実してまいりたいと考えております。  次に、介護保険における福祉用具の貸与についてのお尋ねでございます。  今回の改正は、制度の持続可能性を高めるために、介護予防を重視するとともに、給付の効率化等を図る観点から見直しが行われたものでございますけれども、その一環として、福祉用具につきましても、原則として要支援・要介護一などの介護度の低い人に対して、車いすなど一部のものについては給付が行われないということになりました。  しかし、すべての人に機械的・一律的に給付を行わないというわけではなくて、利用者の身体の状況等、ある一定の条件を満たす場合には、引き続き受けられることになっております。  本市としましては、制度改正後、御相談があった場合には、現地に伺い、利用者の状況等を勘案した上で、適否を判断してきたところでございますが、今後とも利用者に対して十分な説明を行うとともに、関係事業者等とも連携を図りながら、サービス提供に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 (降壇)      〔総務部長(後藤和則君)登壇〕 ○総務部長(後藤和則君)  お答えいたします。  税金の減免制度の周知徹底についてのお尋ねでございます。  御案内のとおり、現在の厳しい財政状況や少子高齢化の急速な進展のもとで、市民一人一人が安心して暮らせる福祉社会を将来にわたり持続するためには、高齢者も含めた、あらゆる世代が広く公平に負担を分かち合う税制度に変えざるを得ない現状でございます。低所得者の方々には、二年間の激変緩和措置を適用するなど、市民の皆様に御理解と御協力をお願いしているところでございます。  議員御指摘の減免制度の周知徹底につきましては、ことし一月に年金納税者が不利益を受けないように、申告書と案内文書を約八千人に郵送いたしております。しかし、何らかの事情で、いまだ申告をされていない方々の中で、減額の可能性のある一定の納税者につきましては、ことし十月に再度、申告の御案内を送付する予定でございます。  また、税の広報につきましては、高齢者の皆様にもわかりやすい、節税対策も含めた親切な内容に努め、継続して行ってまいりたいと考えております。  次に、避難場所における障害者用トイレ等に関するお尋ねでございます。  オストメイトの方の災害時における装具の入手方法につきましては、各個人による入手が困難となった場合に、ほかの医薬品と同様に、市が日赤などを通じて業者や病院へ優先的な供給を依頼し、装具の確保を支援する体制となっております。  次に、障害者用トイレにつきましては、各避難所における身障者用トイレや洋式・和式トイレの有無を記載した「災害・復興ノウハウ集」を今回、市政連絡員に配付したところでございます。  また、市のホームページにも同様の情報を掲載し、毎年配付しております避難施設一覧表にも、今後、身障者用トイレの有無等を記載し、配付する予定にしております。  市民の皆様には、事前に避難する場所やトイレの状況等を確認していただき、自分に合った避難所への早目の避難をしていただきたいと思っております。  あわせまして、各種の災害時用簡易トイレやポータブルトイレの避難所配備につきましても、今後、研究してまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 (降壇)      〔福祉保健部長(渡部恭久君)登壇〕 ○福祉保健部長(渡部恭久君)  お答えいたします。  精神科病院に入院中の患者の健診実施と平均入院期間についてのお尋ねでございます。  現在、本市で行っているいきいき健診は、老人保健法に基づき、在宅の健康な方を対象といたしております。  議員御質問の患者の健診につきましては、入院中はいきいき健診と同じ内科的観察、また、検査も行われております。また、その他の健診の必要があれば、主治医と相談の上、専門医療機関に受診をしていただくことになります。  また、精神科病院での平均入院期間につきましては、年々短縮されてきておりますが、平成十五年の厚生労働省の資料によりますと、全国平均が三百四十八・七日、県内においては四百四十九・八日となっております。  以上でございます。 (降壇)      〔農林水産部長(永田哲夫君)登壇〕 ○農林水産部長(永田哲夫君)  お答えいたします。  民有林伐採に対する災害防止対策についてのお尋ねでございます。  まず、熊野江町の民有林についてでありますが、数年前に伐採された跡地は、広葉樹の切り株などからの目立ちもあり、天然更新の状況でございます。また、搬出路につきましては、地元地権者の同意の上、開設を行い、木材搬出終了後には埋め戻しされたと地元の方からお伺いしているところでございます。  これまでも、立木の伐採や搬出に当たりましては、林地保全の指導を行ってきたところでございますが、国や県でも、災害に強い森林づくりの取り組みが強化され、特に県では「高性能林業機械を使用した伐採・搬出等についての留意事項」の見直しを行い、普及用のチラシなども作成されているところでございます。  市といたしましても、今後このチラシなどを活用し、森林整備計画を遵守し、特に伐採や造林時において林地保全に配慮するよう、森林所有者や事業体へ適切な指導の強化を図ってまいりたいと思います。  また、間伐材等の処理につきましても、流出することのないよう適切な場所への集積や間伐材の利活用を、より一層推進してまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 (降壇)      〔商工部長(飯干泰志君)登壇〕 ○商工部長(飯干泰志君)  お答えいたします。  ココレッタ延岡を避難場所として、オストメイト対応の身障者用トイレを設置してはどうかとのお尋ねでございます。  ココレッタ延岡につきましては、自治体ゾーンとしてコミュニティセンターと子育て支援施設を設置することにより、まちなかの交流拠点施設として位置づけ、地域のコミュニティセンター的な役割に加え、ギャラリーなどを設置して、まちなかの集客施設としての機能も付加さえていくことが必要と考えているところでございます。  そういったことから、オストメイト対応の身障者用トイレもコミュニティセンター内に設置することにいたしており、議員御提案の避難場所としての利用につきましても、関係者と協議しながら、前向きに検討してまいりたいと思っております。  以上でございます。 (降壇)     〔都市建設部長(沖米田 孝君)登壇〕 ○都市建設部長(沖米田 孝君)  お答えいたします。  口広橋付近の道路における事故発生件数と交通安全対策についてのお尋ねでございます。  この場所は、横谷線と小野片田通線の交差点でございまして、朝夕の通勤時間帯には交通渋滞の激しい市街地を迂回する車両の通行が多くなっております。  議員御指摘のとおり、坂道で一たん停止をした車が右折する際には、ガードレールや口広橋の親柱により、非常に見通しが悪い状況となっておりまして、平成十七年には二件、本年も八月までに三件の人身及び物損事故が発生しているようでございます。  このため、交通構造上の欠陥や問題点がないか点検を行うとともに、事故発生の原因などを調査しながら、早急に交通安全対策を講じてまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 (降壇) ○議長(稲田和利君)  白石武仁議員の再質問を許可いたします。 ○一二番(白石武仁君)  答弁、ありがとうございました。  確認の意味を含めて、再質問をさせていただきます。  まず、市長お願いします。  私が生活相談を受ける中で、市役所の中で一番多く顔を出すのが福祉課の保護係です。どの職員の方も相談者の深刻な事態を真剣に受けとめてもらい、何とか解決したいという態度で話を聞いてもらいます。大変ありがたいことです。しかし、福祉予算が削減されたなら、このような誠意ある対応が不可能になることは間違いないのではないかと思います。  市長は、まちづくり懇談会で、財政難の中での市政運営を「入るをはかって出ずるを制す」という言葉で表現されました。久しぶりに聞きました、この言葉。ただ、出ずるを制す対象が福祉予算であってはなりません。政府が生活保護費の中の老齢加算金と母子加算金を廃止したため、各地で裁判に訴える事態が発生していることは御存じだと思います。  四十九年前に、朝日茂という結核を病んで生活保護を受けていた人が、やむにやまれぬ思いで訴え出た「人間裁判」と呼ばれた裁判がありますが、今、同じ理由で裁判をしなければならない人たちがいる。これは福祉行政のレベルが四十九年前と同じではないか、これを証明したことになるのではないでしょうか。  介護保険にしても、家族や個人の介護から国の制度として介護しましょうとスタートした制度だったはずです。結局、負担増とサービスの切り捨てで施設を退所したり、サービスをあきらめる人が出ていると主質問で述べました。中間の受け皿がないために、家族や個人で介護せざるを得なくなっている。サービスを受けることができないのに、保険料だけを年金から天引きする。どう考えても正常な状態ではないと思います。  以前、政府は生活保護費の負担金を地方自治体に押しつけようとしたことがありました。しかし、全国知事会や全国市長会が猛反発をしたために、見送った経緯があります。特に、九州市長会がすさまじい抵抗をしたことは、記憶に新しく残っています。生活保護費の老齢加算金と母子加算金を復活せよ。サービスが受けられない年金生活者からは介護保険料を引くな。これを九州や全国市長会で取り上げて、政府に求めていくつもりはないでしょうか、再度、答弁をお願いいたします。 ○市長(首藤正治君)  お答えいたします。  生活保護と、そして介護保険制度の見直しについてのお尋ねでございます。  今、議員御指摘の生活保護基準の部分につきましては、制度の見直しがなされたばかりでございまして、ある意味では過渡期という状態に今あるのかなと思っております。  そうした中で、これから受給者の生活実態をしっかり見ていかなければいけないであろうと考えておりますので、その中で必要があれば、これから機会をとらえて国等に現場の声という形で届けてまいりたいと考えております。  ただ、もう一つ御指摘のございました介護保険料の免除というお話がございましたが、こういった部分につきましては、制度の根幹にかかわる部分でございますので、こうした部分については、なかなか現実的には困難なものがあるかなと考えております。  以上でございます。 ○議長(稲田和利君)  白石武仁議員の再質問を許可いたします。
    ○一二番(白石武仁君)  再度、市長に質問させていただきます。  きのうもリーダーシップに関しての質問がありましたが、リーダーシップのお手本は全国にあります。広島・長崎の両市長は、原子爆弾が投下された日の慰霊式典でアメリカを名指しで批判しております。核廃絶の大きな障害になっていることを指していると思うんです。アメリカ軍の移転計画が発表された予定地にされた市長は、戦車にひかれても絶対に反対すると断言して、市民を激励しました。  リーダーシップの定義はないと思います。しかし、この市長ならついていける、市民からそういう信頼を得たときがリーダーシップを発揮したその瞬間ではないでしょうか。  機会をとらえて国に実情を届けると言われましたが、私は九州市長会、全国市長会で取り上げていただく予定はないかとお伺いしました。そのことをもう一度確認させていただいて、私の質問を終わらせていただきます。 ○市長(首藤正治君)  リーダーシップを持って、こうした実際の市民の声を国に届けるべきではないかという重ねてのお尋ねでございます。それに市長会という場があるではないかということでございます。  先ほど申し上げましたように、実態というものを、これから、今は確かに過渡期という中で、まだまだ把握が十分できていない。むしろ把握ができていないというよりも、実態が確定してきていないという部分がまだまだあるのかなと思います。そうした部分をしっかりと見定めながら、これは国に対して機会をとらえてと申し上げましたが、確かに市長会もその中の一つの機会であろうと考えております。これから、そういった実態を見ながら、対処してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(稲田和利君)  これをもって白石武仁議員の総括質疑及び一般質問を終わります。  議事の都合により、しばらく休憩いたします。 午前十一時四十六分 休憩 午後 一時  零分 再開 ○議長(稲田和利君)  休憩前に引き続き会議を再開いたします。  これより二六番 松田和己員の総括質疑及び一般質問を許可いたします。      〔二六番(松田和己君)登壇〕 ○二六番(松田和己君)  九月定例市議会、十番目の登壇となりました民主市民連合の松田和己でございます。  ただいまより市長の政治姿勢を初めとして、通告順に従い一般質問を行います。  野球で言えば打者一巡したところ、マラソンで言えば折り返し点を過ぎた今からが勝負の世界でも正念場であります。当局の前向きで明快な答弁を期待いたします。  まず、骨太方針二〇〇六の影響と対応についてお伺いいたします。  小泉政権最後の「経済財政運営と構造改革に関する基本方針二〇〇六」、いわゆる骨太方針二〇〇六が七月七日に閣議決定されました。今回の方針は、財政健全化を目指す歳出・歳入一体改革が柱であり、国と地方の二〇一一年度の基礎的財政収支黒字化を目指し、来年度から五年間で、その不足額十六・五兆円のうち、七割以上を歳出削減で、残りを増税などの歳入改革で対応しようとするものであります。  しかし、いまだに自民党内では、公共事業の削減を中心に抵抗勢力の不満などがくすぶっており、しかも消費税増税問題を初めとして、ポスト小泉政権に先送りされた課題も多いことから、改革は骨太どころか先細りする可能性もあると私は思っております。  そこで、次の三点についてお伺いいたします。  第一点目、今回の骨太方針が実現すれば、地方財政では、地方交付税の算出根拠となる地方財政計画が圧縮され、地方自治体財源の大幅な削減は必至であります。骨太方針二〇〇六に対する御所見と、今後、地方交付税を初めとする本市の財政計画への影響をどのように考えておられるのか、お伺いいたします。  第二点目、今回の歳出・歳入一体改革は、社会保障費や人件費、さらには公共投資の見直しなど、予算項目別に削減目標を掲げ、財政再建の道筋が明確に示されている点で画期的なものと評価しております。  本市の第五次行財政改革の実施計画策定に当たっては、その項目や目標も、当然、今回の骨太方針との整合性が求められると思います。第五次行財政改革における重点項目を踏まえて、御所見をお伺いいたします。  第三点目、市長は、ことしの七月に第五次行財政改革大綱と実施計画の審議を行財政改革推進委員会に諮問しております。そのときに、第四次行革の成果を踏まえて、さらなる一歩を進めたいという意気込みは示されておりますが、ある程度の目標を示すことが大切であると思っております。第五次行財政改革における経費削減目標をお聞かせください。  次に、魅力あるまちづくりについてお伺いいたします。  市長に就任されて七カ月余り、市長職は予想以上の激務で、多忙な毎日と拝察いたします。  しかし、就任以来、経営感覚の視点に立った庁内幹部会議などの再編、あるいは市民の声を市政に反映するための新たな取り組みとして市政懇談会の再編等々、庁内はもとより、市民に対しても精力的に首藤カラーを打ち出そうという姿勢に、市民の期待も膨らんでおります。  厳しい財政のもとで地方分権が進む中、市民ニーズも多様化、複雑化しており、事業の取捨選択の必要性から、市長の目指す市民と行政の協働は、これからの魅力あるまちづくりには不可欠な要素であります。決してあせらずに、これまで民間で培われました斬新な発想と経営感覚で、新延岡市のかじ取り役をお願いしたいと思っております。  そこで、次の三点についてお伺いいたします。  第一点目、これまで取り組んできた交流人口の増大も重要でありますが、人口減少が進む中で、地域経済にとって定住人口の確保も大きな課題となってきました。地域社会では今、退職後は田舎暮らしを求める団塊の世代や、安全、食・保育サービスなど良好な子育て環境を求め始めた団塊ジュニア世代など、住の流動化という現象が起きつつあります。  実にタイミングよく、ことしの中堅職員研修の成果として「住みたくなるまち 延岡を目指して」という企画書が市長に具申されておりますが、これから策定される第五次延岡市長期総合計画の中で、より具体的に実現していく考えはないか、お伺いいたします。  第二点目、まちづくり三法の一つであります「中心市街地活性化法」が改正され、先月二十二日に施行されました。これまでの中心街の商業振興主体の構想に、都市機能の集約、増進という条件が加わり、商業だけでなく、学校や病院、共同住宅や公共施設の集約など、総合的な取り組みの中で市街地の再生を目指すものであり、市町村が策定する活性化計画を国が認定したものに対して、重点的に財政支援する仕組みが特徴であります。  既にスタートしている山下新天街アーケード建てかえや、アヅマヤ跡地の複合施設「ココレッタ延岡」を核にしたコンパクトシティづくりに拍車をかけるチャンスと思いますが、市長の描かれる今後の中心市街地の構想とその対応をお聞かせください。  第三点目、市民協働のまちづくりには、行政と市民双方向の議論が必要であります。そのためには、情報公開で透明な市政運営が条件となりますが、今後の取り組みをお伺いいたします。  続きまして、環境マネジメントシステムの運営状況と監査についてお伺いいたします。  本市は、平成十三年に環境基本計画を策定し、その施策を着実に実行する手法として環境マネジメントシステムを導入いたしました。そして平成十六年三月には、そのシステムを構築するための国際規格ISO一四〇〇一を認証取得し、現在に至っております。行政が率先して環境保存に取り組む姿勢を市民や企業にアピールすることで啓発効果が期待され、本市の循環型社会形成に向けてのリーダーシップを高く評価するものであります。  そこで、次の三点についてお伺いいたします。  第一点目、環境マネジメントシステムの特徴は、関係部署全職員が環境方針に沿って環境負荷低減に対して共通の認識を持ち、日々実践することであります。職員に対する定期的な教育、啓発活動の実施、また、行動計画に基づく日々の活動状況はどのようにチェックされているのか、お伺いいたします。  第二点目、ISO一四〇〇一認証取得から二年半が経過いたしました。その効果、また、環境負荷低減の成果を具体的にお示しください。  第三点目、環境マネジメントシステムは、「計画、実施、点検、見直し」俗に言う、プラン・ドゥ・チェック・アクションサイクルを繰り返し行うことによって、継続的に環境負荷の削減が図られるような組織体制にするためのものであり、監査はその重要なプロセスの一つであります。監査は、だれがそれを行うかによって内部監査と外部監査の二種類に分けられますが、本市におけるそれぞれの監査の方法と監査結果、また、そのときの主な指摘事項についてお伺いいたします。  次に、新清掃工場建設工事の取り組みについてお伺いいたします。  延岡西臼杵ブロックにおける広域型の新清掃工場建設計画は、最大のハードルとなっていました周辺住民の理解もどうにか得られ、建設予定地となる旧清掃工場の撤去工事がスタートしております。これから、いよいよ本体施設の建設工事に移っていくことになりますが、公正で透明な入札、契約事務の執行とともに、無事故での工事推進を願うものであります。  そこで、次の四点についてお伺いいたします。  第一点目、これまでの住民説明会において、当局は、周辺地域に対する姿勢として、第一に、環境施設と地元が共存共栄していくまちづくりを目指すとしております。今後の周辺地域の環境整備や将来にわたる環境保全を具体的にどのように進めていくのか、お伺いいたします。  第二点目、六月議会での入札に関する質問に対して、「談合企業のペナルティーが終了してから入札するのが最善の策」と、八月の入札予定を延期する旨の答弁がありましたが、市民の間では、指名停止というペナルティーを科している意味がないのではないかという疑問の声も多く上がってきております。入札参加が予想される企業数、指名停止中の企業数など具体的に示し、市民に理解していただけるような答弁を求めます。  第三点目、入札参加が予想される企業は、いまだに指名停止の状況と聞いております。このまま入札を延期すれば、平成二十一年四月の稼働に支障が出るものと考えられますが、入札時期のタイムリミットをどう考えておられるのか、お伺いいたします。  第四点目、建設工事は久々の大型事業であり、地元業者の期待は大きいものがあります。新消防庁舎のように、可能な限り地元業者への発注を期待するところでありますが、どのような発注方式を考えておられるのか、お伺いいたします。  続きまして、教員免許更新制導入に対する所見をお伺いいたします。  文部科学省の諮問機関であります中央教育審議会は、七月十一日、教員免許更新制の導入や教員養成の専門職大学院「教職大学院」の創設などを盛り込んだ最終答申をまとめ、小坂文部科学大臣に提出いたしました。  中でも、教員免許更新制は、一たん取得すれば生涯有効であった教員免許が、十年ごとに講習を受けて更新しなければ無効になる制度であり、現職の教員に適用されることから、教職現場への影響は大きいものがあると思っております。  そこで、次の三点についてお伺いいたします。  第一点目、教員免許更新制は、平成十四年の答申では見送られた経緯があります。今回の異例の復活劇は、国民の教育不信に対する、とりあえずの言いわけとして導入したように私は思うのでありますが、その背景を踏まえて、制度導入に対する御所見をお伺いいたします。  第二点目、教員免許更新制の導入目的は、指導力不足の教員排除ではなく、教員の知識や指導技術の刷新とうたわれております。現在でも、県教育委員会の人事管理システムによる定期的な研修や分限制度があり、この上、免許更新の講習が最低限三十時間も必要となると、教員はますます余裕がなくなり、授業そのものに影響を与えるのではと危惧いたしますが、教育現場に与える影響をどうとらえておられるか、お伺いいたします。  第三点目、答申案は、免許更新制を教員に対する信頼を確立するための改革の一つと位置づけております。最近の指導力不足教員の増加や、わいせつ行為等を行う問題教員の増加からして、当然改革は不可欠であります。しかし、そのためには、教員の養成・採用・研修のあり方全体を見通した改革が行われなければ信頼は取り戻せないと私は思うのであります。教育現場の信頼回復に対する御所見をお伺いいたします。  最後に、小中学校教育現場の環境整備についてお伺いいたします。  本年五月に成立した行政改革推進法では、教員数削減と教員給与削減が盛り込まれ、さらには、教員バッシングが厳しさを増す中で教員免許更新制の導入など、教員を取り巻く社会環境は大変厳しいものがあります。  また、学校教育現場は、家庭の教育力低下による保護者への対応の増加や、不登校、校内暴力の問題、職場環境等々をかんがみると、いまや三K職場の一つと言っても過言ではありません。従来の学校現場に対する意識を変え、日々、次代を担う子供たちと向き合って、まじめに教育に携わり、日本の教育の質を支えている教員に、元気の出るような快適な職場環境の提供が必要であると私は思っております。  そこで、次の二点についてお伺いいたします。  第一点目、本市でも小中学校の増改築工事が計画的に進められ、徐々にハード面の改善が図られてはおりますが、この時代になっても、まだ空調設備の備わっていない職員室が多く見受けられます。今後の学校内空調設備設置の考え方はどうなっているのか、お聞かせください。  第二点目、最近、市内のどの小中学校も学校敷地内禁煙となっておりますが、たばこを吸う教員にとって、職場はストレスのたまる温床になっているのではないかと心配をしております。校内に指定喫煙所の設置が必要であると思いますが、御所見をお伺いいたします。  以上で、壇上からの質問を終わります。ありがとうございました。 (降壇)      〔市長(首藤正治君)登壇〕 ○市長(首藤正治君)  ただいまの松田議員の御質問にお答え申し上げます。  まず初めに、骨太方針二〇〇六に対する所見についてのお尋ねでございます。  骨太方針二〇〇六につきましては、「国の関与・国庫補助負担金の廃止・縮小、交付税の見直し、税源移譲を含めた税源配分の見直しについて、一体的に改革する」という点、また、「地方交付税について、現行法定率を堅持し、地方の財政収支の状況等を踏まえて、適切に対処する」とされた点につきましては、ある程度評価をいたしているところでございます。  しかしながら、本市のような自主財源の乏しい地方への十分な配慮につきましては、引き続き地方六団体を通じて強く要望してまいりたいと存じております。  次に、本市への影響でございますが、国は、地方財政への取り組みとして新型交付税構想など新しい枠組みを検討している状況にございますので、今後もその動向等を注視しながら、見定めていきたいと考えているところでございます。  次に、国の骨太方針と行財政改革との関係についてのお尋ねでございます。  御案内のとおり、本市の財政状況は、国の三位一体改革によります地方交付税の削減、また、基幹的な自主財源である市税収入等の伸び悩みなど歳入面の厳しさに加えまして、歳出面では少子高齢化等による扶助費等の義務的な経費が年々ふえてきていることによりまして、各種基金を取り崩すなどの厳しい運営を強いられているところでございます。  このような中で、先ほど申し上げました国の骨太方針による影響が懸念されるところでございますけれども、地方分権など、新たな行政ニーズにも対応できる自治体として存続していくためには、健全な財政基盤の確立が何より重要であると認識いたしております。  このため、今回の行財政改革におきましては、事務事業を初めとした市政運営全般を歳入・歳出の両面から検証し、行政・市民・事業者等の市政運営における役割を再度見直し、また、実施する事業の「選択と集中」を徹底するなど、将来を見据えた、より効率的・効果的な運営手法を検討していく必要があると考えております。  次に、第五次行財政改革における経費削減目標についてのお尋ねでございます。  今回の第五次行財政改革の方針並びに具体的な取り組み等につきましては、現在、民間の有識者等で構成されます行財政改革推進委員会に諮問をし、十月末ごろの行革大綱等の策定をめどに、行政全般にわたりまして、さまざまな角度から審議をお願いしているところでございます。  経費削減目標を含めた具体的な内容につきましては、現在、鋭意検討を進めている最中でございますのでお示しできませんけれども、いずれにいたしましても、議員御指摘の目標管理等の視点を十分に踏まえて、強い決意を持って行財政改革に取り組んでまいる所存でございます。  次に、人が住みたいと思う個性的なまちづくりについてのお尋ねでございます。  本市におきましては、これまで交流拠点都市を目指すまちづくりを進めてまいりましたが、依然として続く本市の人口減少を考えますと、交流人口拡大と、あわせて定住促進に視点を置いたまちづくりを重要な政策として位置づけ、積極的に取り組んでいかなければならないと考えております。  そのためには、各種産業の振興により、地域外からの流入経済の活用向上、そして地域内の循環経済の仕組みづくりを図り、また、インフラ整備などによりまして、まちの快適性の向上を図るという、総合的・戦略的なまちづくりの展開が不可欠であると考えているところでございます。  さらには、議員のお話にありましたような、価値観の多様化に伴って、それぞれのライフスタイルによりまして居住地を選択する人がふえてくる時代が到来したようにも思いますので、そういう視点からも、まちづくりを考えていく必要があるものと思っております。  このため、現在作業を進めております長期総合計画策定の中でも、具体策などの検討を行ってまいりたいと思っております。  次に、コンパクトシティに向けた今後のまちづくりの構想とその対応についてのお尋ねでございます。  本市の中心市街地活性化につきましては、これまで山下新天街を中心に、延岡門前市や各種イベント支援などの商業の活性化策を集中的・継続的に実施し、これらを基盤に、現在、アーケードの建てかえやアヅマヤ跡地再開発などの市街地再整備につながってきたものと考えているところでございます。  そういった中で、今回のまちづくり三法の見直しは、中心市街地空洞化を解消するために大型商業施設や公共施設などを集約して、歩ける範囲の中にさまざまな都市機能を集めたコンパクトなまちづくりを目指したものでありまして、これまで本市が駅前周辺を重点整備地区として進めてまいりました中心市街地の活性化方針に合致するものと考えているところでございます。  そういったことから、平成十九年度中の新法に基づく基本計画の策定や協議会などの新たな組織づくりを念頭に、今後ともコンパクトシティづくりの概念に沿ったまちづくりに取り組んでまいりたいと考えているところでございます。  次に、透明な市政運営についてのお尋ねでございます。  私は、市民の皆様と行政とがパートナーシップを確立し、思いを一つにしてまちづくりに取り組むことが市政運営の基本であると位置づけておりまして、市政に関する情報を積極的に公開し、皆様に市の政策、施策を御理解いただくことが不可欠であると考えております。  このために毎月の定例記者会見やケーブルテレビで市政についての解説を行っているほか、先月から、まちづくり懇談会を開催し、私自身が直接、市民の皆様に市政の状況等を御報告し、意見交換をさせていただいております。  また、行財政改革推進委員会や、まちづくり市民ワーキンググループを設置し、市民の皆様の御意見を市政に反映させる取り組みも行っているところでございます。  今後とも、市民の皆様との情報の共有を図る視点から、今申し上げましたような取り組みやホームページを活用した情報の提供をより充実させていくとともに、政策決定過程において、市民の皆様の御意見がよりよく反映される方法なども、今後、検討してまいりたいと思っております。  以上でございます。 (降壇)      〔市民環境部長(柳田米敏君)登壇〕 ○市民環境部長(柳田米敏君)  お答えいたします。  まず、ISO一四〇〇一における教育の実施、活動状況のチェックについてのお尋ねです。  ISOでは、職員などに対し、環境保全の重要性やおのおのの役割・責任を自覚させるために必要な教育、訓練をマニュアルで定め、研修を実施しているところでございます。  全職員が対象となる一般教育は、環境方針及びシステムの仕組みや運用についての研修、啓発などを行っています。それに加え、専門的な知識や技術を求められる職員には、その分野の教育・訓練を、さらに、課長級で構成される推進員及び新規採用職員には、それぞれの立場に応じた研修などを実施しているところでございます。  次に、行動計画については、各課を中心に環境保全や負荷低減について環境目的、目標を掲げ、取り組んでいます。  これらのチェック体制は、三カ月に一回、達成状況を評価し、著しいおくれなどがある場合は、是正措置をとることとし、確実な進行管理を行っています。  特に、通常の事務において、省エネや紙使用量の削減等を目標とした「オフィス活動」には、全員が参加し、一人一人が三カ月に一回、手順書に従い、これらの行動を自己評価することにより、意識高揚を図っているところでございます。
     次に、ISO所得後の効果、環境負荷低減についてのお尋ねでございます。  システム導入後、総体的に最も大きな効果として、環境保全施策の確実な進展、進行管理の徹底が上げられます。さらに、職員の環境に対する意識が高まり、各職場の業務の中に、環境保全、負荷低減の施策が盛り込まれてきたことです。  具体的に申し上げますと、市が行う公共工事においては、延岡市公共工事環境配慮指針を策定し、指針の実施率について目標を掲げ、定期的に進行管理を行うことにより、環境に優しい工事を進めております。  また、下水処理場では、それぞれの処理過程で目標を設定したり、手順書を策定するなど、市内各地から流れ込む汚水を確実に、かつ環境負荷を少なく処理しております。  さらに、事務部門でも、節電などの省エネや紙類の使用量削減、また公用車は原則として低公害車を導入することなど、継続的に取り組んでいるところでございます。  次に、ISOの監査についてのお尋ねです。  議員御指摘のように、ISOの監査、審査には、内部監査と外部審査がございます。  まず、内部監査ですが、本市では毎年十月にISO適用範囲全課を対象に、システムが正しく運用されているかどうかを中心に、約一カ月間監査をすることとしております。  監査員は、教育を受けた職員で内部監査員に任命された者が行い、毎年の実績は是正処置が必要な「不適合」及び改善の余地があるとされる「改善の機会」が各十件程度指摘され、その内容は、教育・訓練の未実施、記録の不備等が中心であり、早急に対策がとられております。  内部監査は、事情をよく知っている職員が行いますので、多くの指摘が出され、その対応が適切にされることによって、システムがさらにうまく活用される重要なポイントの一つではないかと考えております。  次に、外部の審査は、毎年一回、委託契約をした外部審査機関から二、三人の審査員が各課を審査し、システムが規格に合っているかどうか、また、それが適切に運用されているかどうかについて審査を行います。  本市では、これまでに記録の不備など小さな指摘はございましたが、大きな不適合などはありませんでした。  今後とも、ISO一四〇〇一の適切な運用に努め、環境管理統括者である市長を先頭に、全職員で環境保全の推進を図っていきたいと考えております。  次に、清掃工場に隣接する地域の環境整備などについてのお尋ねでございます。  七年前から清掃工場に隣接する四つの区に、新清掃工場の建てかえについて御説明をしてまいりましたが、地元住民の皆様の深い御理解を得まして、今年度の各区の総会で環境保全と周辺環境整備を条件に、次期工場の受け入れについての御同意をいただいております。  周辺環境整備などについて、各区では、区民からのアンケートを取られており、現在、その要望について各区長さんや役員さんたちと具体的な協議を重ねております。その要望の一部につきましては、今年度から既に実施いたしております。今後、すべての協議が整いましたら、四つ区と環境保全などを盛り込んだ基本協定の締結をしたいと考えております。  いずれにいたしましても、清掃工場は周辺地域の御理解と御協力をもって運営していかなければなりませんので、今後とも環境保全と周辺環境整備につきましては、地域の皆様と御相談しながら、万全を尽くしていく所存でございます。  次に、新清掃工場建設の入札延期についてのお尋ねでございます。  このことにつきましては、六月の議会で御説明を申し上げましたが、説明不足とのお声も届いておりますので、改めて詳しく御説明を申し上げます。  当初計画では、八月に入札し、九月議会に工事契約の議案を上程する予定にしておりましたが、御承知のとおり、ことし五月に、し尿施設に係る入札談合が大阪地検から摘発され、この中に焼却炉メーカーも含まれておりました。その中には、本市規模の焼却炉建設に実績のある九社のうち七社が含まれておりました。  当然のことながら、談合企業は一定期間指名停止になるため、予定どおり入札すれば二社、もしくは実績のないメーカーを入れての入札になります。  そこで、焼却炉を導入するに当たって、本市が優先すべき事項について熟慮した結果、実績のある炉を競争原理強く機能する中で入札を行うべきだと考え、指名停止解除後に入札することにしております。  なお、このような状況下で入札を実行した自治体もございましたが、応募してきたメーカーが一社であったため、入札を取りやめたところや、し尿談合に関与した企業と摘発前に締結した仮契約を破棄して、談合に関与していないメーカー二社による再入札をした結果、以前の仮契約より約十億円も高くなった事例もございます。本市が苦渋の選択としてとった入札延期の措置についての御理解を賜りたいと思います。  次に、清掃工場建設の入札時期タイムリミットについてのお尋ねであります。  新清掃工場は、平成二十一年四月からの稼働予定で、これまで事業を進めてまいりましたが、今回、入札時期を延長するに伴い、炉メーカー各社に工期と各市での工場の事例などを照会しましたところ、ほとんどのメーカーから二年三カ月あれば可能という回答を得ております。十一月三日以降には対象と考えているすべての炉メーカーの指定停止が解除されていますので、その後に入札を行い、十二月議会に契約に関する議案の上程を行い、議決をいただければ、計画どおりに新工場の建設は可能と考えております。  最後に、新清掃工場の発注方式についてのお尋ねでございます。  一般的に、ごみ焼却施設の発注方式につきましては、設計・施工一括発注方式で炉メーカーに発注する方式や、炉メーカー、ゼネコン、地元の建設業などで構成される共同企業体に発注する方法、また、設計と施工を分離して発注する分離発注方式などがございます。  この中で、分離発注方式は、複数の清掃工場を持ち、毎年建てかえを続けている政令都市など大規模な自治体で実施されています、これらの自治体では、専門技術者や各種のノウハウも蓄積され、施工や設計の瑕疵の裁定もできますが、それ以外の自治体では困難であるため、国は「廃棄物処理施設建設工事等の入札の手引」の中で、ごみ焼却施設は、設計・施工一括発注方式を基本とすべきであると指摘しております。  また、他市では、工場棟と管理棟を分離して発注する場合もございますが、本市では、建設地のスペースや機能性・利便性、さらに初期投資のコスト縮減もあって、工場棟と管理棟を分割せず、一体の建物とせざるを得ませんので、施工区の分離も難しいと考えております。  しかしながら、工場に附帯する建物や施設など本体と直接関係しないものは、地元発注が可能と考えております。  このような状況の中で、どのような入札が最適なのか最終の検討に入っており、具体的な発注方式については、入札の公告時に公表する予定にしているところでございます。  いずれにいたしましても、清掃工場は市民生活に直結した重要な施設でありますし、また、かつてない大型事業でもあります。施設の安全性や安定性の確保、地元企業への波及効果などを総合的に判断して、入札方法を決定したいと考えております。  以上でございます。 (降壇)      〔教育長(牧野哲久君)登壇〕 ○教育長(牧野哲久君)  お答えいたします。  教員免許の更新制度について、三点のお尋ねでございます。  初めに、導入に対する私の所見についてでございますけれども、この制度が導入されようとしている背景には、御案内のように教員の資質向上が強く求められていることが上げられております。  近年、社会構造が急激に変化しており、子供や親の考え方の変化、学習意欲の低下や学習障害児の増加を含めまして、教育環境も随分と変わってきております。  このような中、時代の要求に対応できる専門的知識や指導技術等を身につけた教員を養成しなければならないことは当然のことでございまして、私は、その一つの仕組みとしての免許更新制度であると認識いたしておりますので、今後、教員の資質向上のため、実効性のある内容になることを期待いたしているところでございます。  次に、教育免許更新制度導入による教育現場への影響についてのお尋ねでございます。  学校現場におきましては、これまでも学校内外の研修で、教員の資質向上に取り組んでおりますが、教員免許更新制度の導入に当たりましては、これらの研修とのバランスを図り、学校運営に支障を来たさないよう、また、教員の負担過重にならないような配慮が必要であると考えております。  今後、円滑な実施を図るための検討がなされることを期待したいと考えております。  最後に、教育現場の信頼回復に向けた改革についてのお尋ねでございます。  先般、市内の中学校教諭が盗撮により逮捕され懲戒免職になりましたが、教育への信頼を著しく失墜するものでありまして、まことに遺憾に思っているところでございます。  教員が社会全体から信頼を得られる存在となるためには、服務規律の徹底と議員御指摘のとおり教員の養成、採用、研修等、総合的な見直しが必要でございます。  その具体策として、国や地方自治体において、教員免許制度の改善、新たな教員の評価制度の導入、教職大学院制度の創設、教員の社会体験研修の拡充、優秀な教員の表彰制度の実施、指導力不足教員への厳格な対応などに取り組んでいるところでありますが、これらの取り組みを着実に進めることで教員の資質を高め、信頼回復に努めていかなければならないと考えているところでございます。  以上でございます。 (降壇)      〔教育部長(由良公明君)登壇〕 ○教育部長(由良公明君)  お答えいたします。  二点のお尋ねでございます。  初めに、小中学校の空調整備についてのお尋ねでございます。  空調整備の必要性につきましては、教育委員会といたしましても十分認識しておりますので、現在、年次的に整備を進めているところでございます。  既に、すべての学校におきまして事務室の空調整備が完了し、本年度は、保健室の整備を進めているところでございます。保健室につきましては、平成二十年度までにすべての整備を終える計画でございます。  校長室や職員室への整備につきましても、全体の空調整備の中で、年次的に進めてまいりたいと考えているところでございます。  次に、学校敷地内禁煙についてのお尋ねでございます。  学校敷地内禁煙につきましては、健康へ及ぼす害に加えまして。喫煙行為そのものが児童生徒に与える影響を考慮し、教育的見地から、本市におきましても平成十七年四月に実施したところでございます。  平成十七年一月時点の県内小中学校の敷地内禁煙の実施状況は一〇・七%でありましたが、本年七月の調査では四七・三%に増加し、建物内禁煙と合わせますと九六・八%となっております。  また、本年六月より県立学校もすべて全面禁煙となり、全国的にも、喫煙対策に対する教育的な関心は大いに高まっており、全面禁煙という対策は定着しつつあると言えるのではないかと思われます。  喫煙する教職員には、禁煙をサポートするための、さまざまな制度も用意されておりますので、学校における敷地内禁煙についての理解が深まるよう努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 (降壇) ○議長(稲田和利君)  松田和己議員の再質問を許可いたします。 ○二六番(松田和己君)  御答弁、ありがとうございました。  理解を深めるために、三点再質問させていただきます。  まず第一点目は、第五次行財政改革における経費削減目標についてであります。  現在検討中で、まだ示すことができないというような答弁でございましたけども、何事も目標のないところに大きな成果は望めないと私は思っているところであります。少しでも早い時期に市民の方々に公表して、それから行革に取り組んでいただきたいと思っておりますが、その辺をどうお考えなのか、お聞かせ願いたいと思います。  それから、第四次行革で、年間約九億四千万円の経費削減、非常な実績だと私も高く評価しております。それに対して、さらなる一歩を進めたいという強い新体制での第五次行革への強い思い、非常に県内でも注目されていると思います。けさの宮日新聞に載っていたようでありまして、そういう意味で、現時点で結構ですから、第四次行革の成果に対して、その上をねらっているのか、その同等のレベルをねらっているのか、それ以下なのかというぐらいはお示し願いたいと思うんですが、本市の行革推進本部の本部長であります助役の意気込みをお聞かせください。  二点目は、ISO一四〇〇一の適用範囲の拡大についてであります。  たしか取得した当時の範囲が本庁、それから教育委員会、それから水道局、それから消防署の範囲であったのではないかと私は理解しております。ただ、非常にいい結果だという先ほどの答弁でもありましたので、ぜひこれ適用範囲を拡大していただきたいと思っております。  まして合併をいたしまして、北方・北浦総合支所もふえましたし、それから学校関係、それから今後、新清掃工場になってからの清掃工場の範囲、その辺の今後の適用範囲拡大をどう考えておられるのか、お聞かせ願いたいと思います。  三点目は、小中学校の教育現場の環境整備についてであります。  年次的に進めていくという御答弁でありましたが、保健室が終わるのが平成二十年度で、その後の整備となったら、またいつのことになるかわからないというのが現状じゃないかと思います。今どき、夏クーラーの入ってないような職場が延岡のどこにあるかなと思いますときに、非常に先生方大変だなという実感がしておりますので。  調べたところによりますと、市内の小中学校三十校ありますが、そのうち十三校、中学校が十六校ありますが、そのうち五校、これが職員室のクーラー等が未整備の学校という結果が出ておりますけども、こういうものは、僕は予算をかけてでも、最優先して一気にやるというのが平等じゃないかなと思っておりますので、ぜひその辺の、一、二年ぐらいでやるぞというぐらいの配慮が必要だと思いますけれども、その辺の御所見をお伺いしたいと思います。  以上です。 ○助役(杉本隆晴君)  第五次行革についての、二点のお尋ねでございます。  その前に、私は今、行革推進本部長として、これまで四回の行財政改革推進委員会に出席いたしておるわけでございます。  先ほど市長が申し上げましたように、本市の大変厳しい財政状況を背景に、委員の皆様方からは、大変厳しい御意見をいただいておるところでございます。きょうは大変いい機会でございますので、その意見の主なものを三つほど、まず御紹介させていただきたいと思っております。  一つ目が、業務の民間委託等を結局的に進めてきた。このことにより民間活力にもつながる。二つ目が、職員の削減や事務事業の効率化等を行い、歳出面での経費節減を図り、新たな行政ニーズにも積極的に投資すべきだ。それから三つ目が、現在の行政の業務については、何もかも行政主導で実施するのではなく、市民にできることは市民にもお願いしていくなど、市民と行政が一緒になってまちづくりを進める方向へ意識を変えていくべきである。というふうな内容でございます。  この背景といたしましては、国が進めております三位一体の改革、その中でも特に、地方交付税の削減、これによりまして地方の財政状況は大変厳しい状況にあるという背景の中から市民の皆様方から、このような御意見をいただいておるところでございます。  そこで、お尋ねの件を御答弁申し上げたいと思いますけれども、まず連動しますけれども、今回の行革の重点項目につきましては、先ほど基本的なことにつきましては市長が御答弁申し上げたとおりでございますが、若干補足いたしますと、先ほどのような委員の皆さんの厳しい御意見を十分踏まえますと、今度の第五次につきましては、第四次の積み残しはもとより、これまで行革に上がっていなかった新たな分野での行革、あるいは第四次を超える職員の削減が主な重点項目になってくるのではないかと考えているところでございます。  それから、二点目の経費削減目標についてのお尋ねでございますけれども、これにつきましても、市長が先ほど答弁申し上げましたように、現在策定中ということでございまして、具体的な数字は現在のところ申し上げられませんけれども、来月には大綱も答申をいただきましてでき上がる予定でございますから、皆様方にもお話しできると思っておるところでございますが、先ほど申しましたように、第四次に比べますと大変厳しい内容の行革大綱になるだろうと認識いたしておるところでございます。  いずれにいたしましても、第五次の行革につきましては、行革には休みがあってはいかんわけでありますから、第四次に引き続きまして、市長を先頭に全職員の共通の認識をいただきながら、心を引き締めて、一致してこの大綱の実現に向けて取り組んでまいりたいと、今現在、強い決意を持っておるところでございます。  以上でございます。 ○市民環境部長(柳田米敏君)  ISOの適用範囲の拡大での再度のお尋ねでございました。  現在の適用範囲は、本庁とその周辺公共施設及び下水処理場など、二十一施設となっております。清掃工場建てかえ中のクリーンセンターは入ってございません。新工場の施設が完成後は、ISO認証取得について範囲や方法などについての検討していくことを考えております。  北方、北浦につきましては、合併後、二つの総合支所などをISOの適用範囲に加えることを決定しておりまして、ことし四月より職員研修、また内部監査員の養成など、準備を進めているところでございます。  今後、本庁とともに内部監査を実施しまして、来年二月には拡大更新審査を受け、さらに、今年度中には適用範囲に加えたいと考えておるところでございます。  以上でございます。 ○教育部長(由良公明君)  職員室の空調について、再度の御質問でございます。  職員室の空調につきましては、校舎の新増改築に伴う整備などによりまして、約半数以上の学校において、既に整備を終えているところでございます。残りの職員室につきましても、現在進めております保健室などの整備の進捗状況等を見ながら、御指摘の点も踏まえまして、整備の具体的な実施時期について検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(稲田和利君)  松田和己議員の再質問を許可いたします。 ○二六番(松田和己君)  今の教育施設の現場の環境整備に関して、再度質問したいと思いますが、本市は平成十五年に「未来をひらく人づくり」の都市宣言をしておるんですよね。そういう意味で、肝心の人づくりをする教育現場というのが、やはり他市よりおくれをとっとったら、非常にはずかしいんではないかと私は思います。それと、これだけ先生の環境が悪くなったら、先生になりたいという若者なんかいなくなるんじゃないかなという気がしております。  特に、優秀な先生を入れて、いい子供を育てないかんわけですから、そういう意味では、先生の環境整備というのをもう少し真剣に考えていく必要があるんじゃないかと思いますが、教育長の御所見をお伺いいたします。 ○教育長(牧野哲久君)  お答えいたします。  教職員の人材確保についてのお尋ねだったと理解しておりますが、議員御指摘のとおり、優秀な教員を確保することで教育活動の活性化が図られるわけでございますので、そういった面では制度面の充実はもちろんですけれども、職場環境の整備も非常に重要になってくると思っております。  したがいまして、私どもとしましては、施設整備、そして教育環境の整備につきましても、これは予算を伴う問題ではございますけれども、その充実に向けて鋭意努力してまいりたいと思っております。  以上でございます。
    ○議長(稲田和利君)  これをもって松田和己議員の総括質疑及び一般質問を終わります。  これより二四番 平田信広議員の総括質疑及び一般質問を許可いたします。      〔二四番(平田信広君)登壇〕 ○二四番(平田信広君)  日本共産党市議団の平田信広でございます。  ただいまから一般質問並びに総括質疑を行いたいと思います。大分眠い方もいらっしゃるようですが、頑張ってください。  まず、市長の政治姿勢についてお聞きしたいと思います。  障害者自立支援法についてであります。  この問題は、三月議会でも取り上げましたし、六月議会でも多くの議員が取り上げられました。今議会でも、また取り上げられておりますが、十月からは新たに補装具、障害児施設にも応益負担が導入されることになっていますので、再度、質問をしたいと思います。  この障害者自立支援法は、小泉構造改革の社会保障削減策に沿ってつくられたもので、昨年十月に自民党と公明党が、数の力で多くの障害者団体や国民の反対を押し切って成立させたものであります。  我が党は、この間、ことしの二月と六月、二度にわたって緊急要求を発表し、八月には国会議員団として自立支援法の抜本的見直し、利用者負担の軽減や事業者報酬の改善を重ねて申し入れ、要求しております。  そんな中で、今、四月施行の障害者自立支援法が、障害者と家族を直撃しております。負担増のためにサービスの利用を中止する障害者が続出していることが、各種の調査や報道で報告が出されております。これらの深刻な状況が明らかになる中で、改めて自立支援法ではなくて、自立障害だとの批判の声が各方面から上がっています。そして、障害者と家族、施設関係者からの負担軽減を求める強い要求を受けて、全国の自治体で独自の施策を講じるところも目立ってきています。  利用者負担軽減や事業所補助のために独自の施策を行う自治体は、きょうされん(障害者関連施設でつくる全国組織)のことしの春の調査でも、八都府県と二百四十二市区町村(全国市区町村の一三%)に上り、その後も増加しています。八月二十六日の朝刊には、宮崎市も独自の施策を行うとも報道されています。  そこで、改めて質問しますが、延岡市は独自の施策は困難だとの答弁を続けているのですが、全国の自治体が独自の施策を行っている、このような実態をどのように把握されており、どのように感じられておるのか、市長の考えをお聞きしたいわけであります。その上で、独自の負担軽減策検討もされないのか、改めてお聞きしたいと思います。  次に、職員の勤務時間把握についてであります。  今、行政改革が大きな市政の課題として取り組まれています。そして、その最大の課題が人員の削減を柱にしているのであります。私は、必要のないところの削減は当然だと思っています。しかし、必要なところを削って市民サービスが低下してしまっては、元も子もないと考えています。その点で、超過勤務などが正確に把握されているのか、疑問も感じるのであります。  いろんな企業でサービス残業が問題になり、改善命令が出され、不払い賃金の支払いも行われていることは御承知のことと思います。延岡市役所では、議会時や災害時、また各種イベントのときなど、夜遅くまで部署によっては電灯がついています。私は、この点、延岡市の職員の勤務時間を正確に把握されているのか、気になるところなのであります。普通の民間会社は、出勤したときや退社時はタイムカードで時間を把握します。しかし、市職員の場合は、それがないわけであります。旧北方町・北浦町では、タイムカードがあったようですが、それも廃止されています。  そこで質問しますが、この二町のタイムカードシステムは、なぜ廃止されたのか。また、早退などはそれなりに把握されているだろうとは思うのですが、時間外勤務は正確に把握されているのか、お聞きしておきたいと思います。  また、内部から、サービス残業ではないかとの指摘は受けたことはないのか、これもお聞きしておきたいと思います。正確な勤務実態を把握して、住民サービスの低下を招かない適正な人事配置をすることが行政改革の重要な問題になると思いますので、答弁を求めたいと思います。  次に、議案第六〇号延岡市条例の一部を改正する条例制定についてお聞きします。  これはまた、簡単に言えば増税議案であります。国の地方税法の改正に伴うものであり、市当局としてはどうしようもないかもしれませんが、増税に続くまた増税で、市民はたまりません。  そこで、市民のわかるように説明していただきたいのです。その内容を説明ください。特に、市民への増税額は幾らぐらいになるのか、わかりやすくお示しください。  また、ことしも住民税の増税があったわけでありますが、市民からの問い合わせや苦情があったのではないかと思いますが、どのくらいの問い合わせがあったのか、その内容を含めてお聞かせください。  次に、臓器移植手術への援助政策について質問をいたします。  現在、国内に臓器移植を待ち望んでいる多くの患者さんがいることは御存じのことだろうと思います。そんな中で、臓器の提供者が非常に少なく、臓器移植をあきらめている患者さんも多いのが現状だと聞いております。  そこで、まず市民の健康の問題として、市内には臓器移植希望者はどれくらいいらっしゃるのか、把握していれば報告してください。また、県内の状況もお願いいたします。  そして、延岡市では、この臓器移植の問題をどのように位置づけ、どのような取り組みを行っているのか、お聞きしたいと思います。  次に、提案と要望なのですが、我が党の美郷町の町会議員で小路文喜という議員がいます。我が党の議員をほめるのも何ですが、大変優秀な議員でありまして、前回の一斉地方選挙で南郷村議選挙でも、またこの前の合併の選挙でも、定数四で、どちらも南郷区でトップ当選をした議員であります。  実は、この議員はずっと人工透析を続けて活動していて、活動に制約があるにもかかわらず、住民の信頼を得ていたわけであります。ところが、幸運にも、この前の二月の合併選挙が終わってすぐにドナーが見つかり、宮医大で移植手術を受け、成功して今回の九月議会から復帰活動しています。そんな彼が、自分の経験から切実な問題として、この臓器移植問題でドナーカード普及を全県的に運動として提起しているのであります。  現在までに、腎臓病患者団体などがドナーカード配布運動に取り組んできたようでありますが、その普及率、ドナーカードの所持は、平成十六年度で一〇・五%と聞いています。まだまだ国民全体に認識されるところまで行っていないのが現状です。そういった状況を少しでも改善しようと、公共公告機構などもテレビなどを通じて国民の皆さんへ訴えも行っています。  このような状況の中で、政管健保が来年一月から保険証に臓器提供意思表示欄を設けるとの新聞報道がありました。このことは、ドナーカード普及に大きな影響を与えると思いますし、普及率の飛躍的な発展につながると思っているところです。  そこで、私はこのような運動を励まし、市民の健康問題に寄与する意味でも、当市が発行している国民健康保険証にも臓器提供意思を表示できる欄を設けたらどうかと考えますが、答弁を求めたいと思います。  次に、北方町のETOランドについてお聞きします。  今回、補正予算にETOランド関係の予算も計上されています。また、今回の議会には経営報告が出されていますので、少し早いかなと思いましたが、あえて質問をしたいと思います。  私ども、ことし三月定例議会の予算審議の中で、ETOランドの経営に対して毎年一般財源から五千万円も赤字補てんをすることについて、疑問と問題を提起しました。この問題については、まず、担当部署は何か経営改善なり、今後の対応なりの検討を始めているのかどうか、お聞かせください。  まだ合併間もない時期でありますので、本格的な検討はされていないのかもしれませんが、もしそうなら、市長は現時点でどのように考えておられるのか、お考えをお聞かせください。  また、今回の補正予算にETOランドの修理費が約一千七百万円計上されています。過去にもこのような修理があったように聞いていますが、過去の修理状況や内容と、今回もこの修理費が大変大きいものでありますので、原因やその内容を具体的にお示しください。  また、財源は保険からの補てんのようでありますが、この保険はどういう保険で、その掛金は幾らか、その推移、すなわち、一般的に言えば保険金の掛金と言えば、保険金をもらったら掛金がだんだん高くなるものですが、このETOランドの保険の関係はどのようになっているのか、また、その財源をお聞かせください。  最後に、道路行政についてお聞きしたいと思います。  高速道路工事用道路の活用についてであります。  先月十四日、国交省は、災害時に高速道路から一般道路に車両が出やすいように、高速道路につながっている工事用道路を緊急避難路として活用することを決めたとの報道がありました。この工事用道路は、高速道路の開通後は一般車両が進入できないように出入り口をふさぎ、放置しているのがほとんどだそうであります。  そこで、国交省は、全国の工事用道路の中から、地元の要望を踏まえて場所を選び、車両が安全に通行できるように舗装するなど整備して、地震で路面が壊れたり、土砂崩れで高速道路が通行できなくなった場合などの緊急時に利用し、一般道路に避難できるようにするなどを考えているそうであります。  さらに、災害時に被災地に向かう消防や自衛隊などの車両が高速道路にいる際に使えるようにすることを考えており、地元自治体に対しては、地域でつくる防災計画に工事用道路利用を盛り込むよう働きかける方針だと報道されていました。  今つくられている延岡市を取り巻く高速道路建設を考えた場合に、何カ所も工事用道路が建設されています。私はこの報道を見て、なかなかいい施策だと思ったわけであります。この国交省の方針は、当然、当局は御存じだと思います。地元市民の中にも、この国交省の施策のようなことをしてほしいというような声を聞いていましたので、ぜひ積極的に対応してほしいと思うわけですが、どのように考えておられるのか、お聞かせください。  以上で、壇上からの質問を終わります。 (降壇)      〔市長(首藤正治君)登壇〕 ○市長(首藤正治君)  ただいまの平田議員の御質問にお答えいたします。  初めに、障害福祉サービスの利用者負担軽減についてのお尋ねでございます。  本年四月から施行されております障害者自立支援法による利用者の原則一割負担につきましては、これは今後予想される利用者の増加等にも対応し、制度を維持するために、利用者にも応分の負担をいただいて、みんなで支え合うという、この制度の基本となる仕組みの一つであると認識しております。  議員御指摘のように独自の軽減策を講じている自治体もあるとは承知しておりますが、この利用者負担につきましては、この制度の基本となるものでありまして、障害福祉サービスの根幹にかかわる課題として、さきに開催されました県内市長会では国に要望すべき事項として提案決定したところでございます。  独自の負担軽減策につきましては、現時点では予定をいたしておりませんけれども、十月からの新たなサービスにつきましては、利用者の方々に現行のサービス水準が維持できるように、さまざまな角度から配慮してまいりたいと考えております。  次に、ETOランドについてのお尋ねでございます。  ETOランドは、平成七年のオープン以来、既に十一年が経過しておりまして、メンテナンス費用等が増加傾向にある中で、施設の効率的な管理運営が求められております。  このような中で、本年度から指定管理者制度を導入いたしましたけれども、管理者の財団法人速日の峰振興事業団には、イベントやPRを強化して集客を図るとともに、運営経費削減とサービスの向上に努めていただいているところでございます。  今度とも、施設全体の経営状況を分析しながら、経営の改善に取り組んでまいりますとともに、ほかの類似施設も含めまして、全市的な第三セクターの運営につきましても、総合的に研究してまいりたいと考えております。  以上でございます。 (降壇)      〔総務部長(後藤和則君)登壇〕 ○総務部長(後藤和則君)  お答えいたします。  初めに、職員の勤務実態の把握についてのお尋ねでございます。  国、地方を通じた総人件費抑制の流れの中で、御案内のとおり、本市においても、できるだけ市民サービスに支障を来すことのないよう職員数の抑制に努めているところでございますが、一律に削減するばかりではなく、必要な課所には増員強化するなど、行政需要に応じた柔軟な対応に心がけているところでございます。  お尋ねの旧二町のタイムカードにつきましては、合併に伴う制度調整を図る中で、管理監督者が勤務時間の管理を行うという、旧延岡市の制度に統一を図ったところでございます。  また、時間外勤務につきましては、管理監督者が勤務の必要性を確認した上で、時間外勤務命令カードにより、事前に勤務命令を行うとともに、その実績時間について手当を支給しているところでございます。  今後とも、管理監督者が業務効率や職員の健康面も十分留意しながら、適正な勤務時間の管理を行うとともに、市役所全体として各課所の業務量の把握を行い、適正かつ柔軟な人事配置に努めてまいりたいと考えているところでございます。  次に、延岡市税条例の一部改正についてのお尋ねでございます。  初めに、主な改正の内容でございますが、三位一体の改革に伴う税源移譲を実施するために、平成十九年度から個人市民税の税率を一律六%の比例税率構造に改正しまして、あわせて定率軽減を廃止するものでございます。  税源移譲につきましては、個々の納税者の所得税と個人住民税を合わせた税負担が変わらないように配慮いたしますので、市民の皆様の実質的な負担増は、定率減税廃止分の一億九千万円ほどでございます。  また、御指摘のように、今年度は高齢者の皆様から多数のお問い合わせや苦情が寄せられ、その件数は、例年の約四倍、四百件ぐらいでございました。内容は、ほとんどが税金の負担増の理由に関するもので、そのほか広報周知の方法や国民健康保険税、介護保険料との関連についてのものでございました。  今後は、広報のべおかやチラシ、出前講座など、さまざまな手段で、わかりやすい広報、そして周知活動を展開しながら、市民の皆様の御理解と御協力をいただきますように努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 (降壇)      〔市民環境部長(柳田米敏君)登壇〕 ○市民環境部長(柳田米敏君)  お答えいたします。  国民健康保険証に臓器提供意思表示欄を設けたらどうかとのお尋ねでございます。  社会保険庁は、平成十九年一月から政府管掌健康保険の被保険者証に、臓器提供の意思表示欄を設けた「新様式の被保険者証」に切りかえていく方針を示しており、また、国民健康保険は、本年度より滋賀県内で実施中と聞いております。  議員御提言のとおり、臓器移植を希望されている方が多いことから、臓器提供をふやすためには、何らかの方策を講じる必要があると考えておりますが、本市が現在使用しております「カード式被保険者証」は、県の指導もあり、平成十五年度より県内各保険者が統一したものを使用しております。  仮に、意思表示欄を設ける場合、様式の変更や財源の課題もございますので、県内各保険者及び県と協議をしながら、検討してまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 (降壇)      〔福祉保健部長(渡部恭久君)登壇〕 ○福祉保健部長(渡部恭久君)  お答えいたします。  臓器移植に関するお尋ねでございます。  議員御指摘のとおり、腎臓を初めとした臓器移植は、国内外でその取り組みが進む中、年々患者の方々のニーズも高まってきております。  移植者数でございますが、平成十八年一月現在、臓器移植の中で最も多い腎臓移植者は、全国で一万二千百八十九名でございまして、うち宮崎県は六十五名となっておりますが、市町村単位の数は公表されておりません。  平成九年に制定されました臓器移植法では、臓器移植を希望された方すべてに、公平にその機会が与えられることが必要とうたわれておりまして、市としましても、国・県と連携し、臓器移植推進月間街頭キャンペーンへの支援や臓器移植提供意思表示カード(ドナーカード)の配布等を行いながら、市民の皆様への臓器移植に対する正しい知識の普及、啓発に努めているところでございます。  以上でございます。 (降壇)      〔商工部長(飯干泰志君)登壇〕 ○商工部長(飯干泰志君)  お答えいたします。  ETOランドの経営改善の取り組みについてのお尋ねでございます。  ETOランドは、九州最大級の人工芝スキー場に風力発電所やバンガローなどを備えた施設として平成七年にオープンいたしましたが、近年の入場者数は減少傾向にあり、経営改善の取り組みが求められております。  このような中、指定管理者であります財団法人速日の峰振興事業団では、こいのぼりフェスタやサマーフェスタなどイベント開催を初め、スキースクールや小学生キャンプの実施、大学スキー部合宿の誘致など、集客対策を行っているところでございます。  また、一般の方々に営業活動や園内の管理をお手伝いしていただく「営業サポート隊」と「管理サポート隊」の制度を導入するなど、新たな経費削減対策にも取り組んでいるところでございますが、今後とも経営改善に向けて努力してまいりたいと考えております。  次に、ETOランドの修繕費についてのお尋ねでございます。  今回の補正予算で、修繕費として約一千七百万円を計上しておりますが、これは、本年八月の落雷で被害を受けた施設の復旧に要する経費でございます。  被害の主な内容といたしましては、風力発電用風車の羽や、施設内の揚水ポンプ設備、照明設備、放送設備、給水設備などの損傷であり、過去には、平成十二年七月と平成十七年一月に同様の被害を受け、修繕を行っております。  なお、今回、補正予算に計上しております修繕費につきましては、その全額が財団法人全国自治協会建物災害保険金で充当されますが、この保険の掛金は年額二十二万六千五百八円で、財産管理費の役務費として当初予算に計上しているところでございます。  以上でございます。 (降壇)     〔都市建設部長(沖米田 孝君)登壇〕
    ○都市建設部長(沖米田 孝君)  お答えいたします。  高速道路建設のための工事用道路の活用についてのお尋ねでございます。  国土交通省は、さきに、高速道路に連結する工事用道路を災害時の緊急避難路として活用する方針を決め、来年度予算の概算要求に盛り込むことを発表いたしました。  御承知のとおり、高速道路は、地域経済を活性化させ、産業の振興に不可欠であるばかりでなく、昨年の台風十四号による水害の教訓からも、災害時の救急医療や物資の輸送などの代替道路として、住民の生命に直結する重要な役割を果たしております。  本市といたしましても、災害に強いまちづくりを推進していく上からも、緊急避難路としての工事用道路の活用について、地元の要望などを踏まえながら、今後、国土交通省や関係各課などと協議を行ってまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 (降壇) ○議長(稲田和利君)  平田信広議員の再質問を許可いたします。 ○二四番(平田信広君)  どうも答弁ありがとうございました。  何点か再質問をさせてもらいますが、障害者自立支援法、なかなか軽減策をやるとは言われませんけれども、現行のサービス水準を維持したいということですので、とりあえずこの点は了解したいと。今後、ぜひそのように、少なくともしてほしいと思います。  それから、臓器移植の問題、保険証の意思表示の欄についても検討したいということでしたが、この問題は、全県下、我が党の議員がいるところは、一斉にこの要望をしております。どの自治体も、大体、検討したい、協議したいということですので、ぜひ積極的に前向きに取り組んでもらいたいと思います。  それから、ETOランドについてです。  この問題は、地元の議員の皆さん、また北方の区長さん、地元の施設ですので当然愛着がありまして、私の質問、気分はよくないかもしれませんが、問題は指摘しないわけにはいきません。この問題は我が党の甲崎議員、また日本共産党の北方支部が建設当初から問題にしてきました問題ですし、私も当初から関係しておりました。ですから、その点は御理解いただきたいと思います。  そこで質問でございますが、まず第一に、このETOランドは、どのような位置づけの施設なのか。私は観光レジャー施設だと思っているんですけども、その位置づけをお聞かせください。  二点目に、このETOランドに対して、これまで一般財源からトータルで赤字補てんは幾らのお金が使われているのか、御報告をお願いします。もちろん北方町の時代からです。  それから、これは市長にお聞きしたいんですが、市長はこのETOランドに行ったことがあるのか、お聞かせください。市長になる前に何度行ったか、なってから行かれたのか、その辺お聞かせください。もし行っていらっしゃるのであれば、感想もお聞かせください。 ○市長(首藤正治君)  お答えいたします。  ETOランドについてのお尋ねでございますが、まず、行ったことがあるかということでございますが、市長就任前には、たしか、随分昔も含めてでございますが三回ほど行っております。  感想ということでございますが、子供を連れて遊びに行ったという訪問の仕方でございましたが、実際には人工芝のスキーについては実際には滑っておりませんけれども、機会があればやってみたいなと思いながら、まだそのことについてはやれておりませんが、ただ、施設全体としては、随分やはり大がかりなものであるなという感想がありますし、もう一つは、風車という、風力を意識させる施設になっているなと。やはり、これは最近よく言われます発電方法、いわゆる自然の力による風力発電等々の意識啓発にもつながるのかなという感想は持ったところでございました。  以上でございます。 ○商工部長(飯干泰志君)  お答えいたします。  まず、ETOランドの位置づけにつきましては、延岡市ETOランド速日の峰条例で、市民の健康と福祉の増進を図る施設として位置づけております。  また、平成七年度のオープン時から昨年までに支出しました管理運営経費の総額は約四億七千五百万円で、年平均にいたしますと四千三百二十万円となっております。  以上でございます。 ○議長(稲田和利君)  平田信広議員の再質問を許可いたします。 ○二四番(平田信広君)  ありがとうございました。  そのETOランドの問題ですけれども、実は合併前に私、延岡のある病院の先生とお話ししたことがあるんです。先生が私に、合併したら、あの北方のETOランドはなくなるんですかと聞かれました。私が、どうしてですかと聞きましたら、実は、私はあそこに休みのたんびに草スキーに行くんだと。大変いい場所で気持ちがいい。だれもいないと。要するにマイゲレンデだと言われました。そう言われましたので、私が、市民がどう判断するかでしょうと。ただ、延岡の市会議員は、やかましい人がいっぱいおるので、黙っていないでしょうと言いましたら、その先生は、そうでしょうね、私が納税者の立場だったら許せないと。今は北方の施設だからいいんだけど、延岡と合併したら自分が納税者になる。ちょっと勝手のいい話ですけれども、私は率直で正直な話だろうと思ったわけであります。  また、この問題は最初、地元でも、あのETOランド、もとはエイトランドと言われていたんです。要するに、行政語で言えば、費用対効果の面で、とても問題にならないという声があった。今は余りないようですけど、当初はずっとそういうことがありました。私は、ですから問題は指摘しなければならないと思っております。  今度の修理費の問題でも、全額保険料で賄うようで、保険料も非常に安いようで、思ったより安いようで、かわらないと。しかし三度めなんですよね。十二年の修理が、聞くところによると三千七百八十万円かかっています。平成十七年の修理が九百七十九万、約一千万円かかっています。そして今回が一千七百万円で、何かしょっちゅう落雷を受けてる感じがします。財団法人の全国自治協会というところの保険だそうですが、私がここの監事だったら黙ってないと思いますね。いつまでもこの保険料で済むとは思いません。  また、このETOランドに通じる道も、この間壊れて、何度もお金をつぎ込んでるんですよね。非常に多くの財源がつぎ込まれています。  市長は、経営感覚、行政と言われています。延岡市はお金がないといって各方面の補助金を削ってる。事業も後回しにしてる。その中で財政再建に取り組んでいます。私は、そんな中で毎年五千万円もの一般財源を投入することについて大きな問題があると思うわけでございます。  報告を見ても、いろんな人の話を聞いても、入場者増の見込みはほとんどない。展望が見えないと思います。私は一回しか行ってないんですが、一般に市民が何度も行きたくなるというような施設でありません。気軽に行くような施設でありませんな、遠いし。  私、いつまでこの五千万円を補てんし続けるのか、費用対効果の点でどうかと。延岡では、五年前に大学に二十億円を補助する問題が市民の大きな批判を受けました。私は個人的には、前市政の命取りになったと思っています、この問題。おかげで首藤市長が生まれたんだと思ってますが、しかし、あの問題でも、あの財源、あのお金には期限と上限がありました。二十億。このETOランドの赤字補てんは、それもありません。市長はこの建設にかかわってないので、現時点では責任はないと思いますが、このまま放置すれば、私、責任も出てくると思います。  経営改善をすると言われますけれども、今の延長線上の経営改善だとだめだと思います。もっと思い切って抜本的に見直しをしてほしいと思います。経営改善って支えのない言葉で言っておりますけれども、思い切ったことをやってほしい。財政再建にもつながると思います。その点で再度、市長のお考えをお聞かせください。 ○市長(首藤正治君)  お答えいたします。  重ねてのETOランドについてのお尋ねでございますが、ETOランドの経営改善については、目下取り組んでいかなければいけない課題でございますし、先ほど申し上げましたように、このETOランドのみならず、総合的にこれから先の第三セクターについて延岡市としてはどういうふうに位置づけをしていくのか。そして、これから第三セクターと言われるそれぞれの施設についてどう考えていくのかということについては、根本的なところから研究をして考えていく必要があるだろうなと考えております。その中の一つとしてETOランドを位置づけていきたいと考えております。  それまでは、一度のみならず二度、三度と利用促進をしていただいて、ぜひとも少しでも経営改善につながるような皆様方の御支援をいただきたいと思っております。  以上でございます。 ○議長(稲田和利君)  これをもって平田信広議員の総括質疑及び一般質問を終わります。  これより一三番 太田 龍議員の総括質疑及び一般質問を許可いたします。      〔一三番(太田 龍君)登壇〕 ○一三番(太田 龍君)  社民党の市議団の太田 龍でございます。  皆さん大変お疲れでしょうか、ただいまの平田議員の質問で若干目がさめたのかなという気もしますので、本日最後になりましたが、しばらくの御清聴をお願いしたいと思います。  それでは、通告に従いまして一般質問を行います。市長を初め、当局の皆様方の前向きな答弁をよろしくお願い申し上げます。  最初に、市長の政治姿勢についてお伺いします。  今、NHKの連続ドラマ「純情きらり」が高い視聴率で多くの国民が見ているようです。私も朝、衛星放送で見る機会が多いので、昭和初期からの時代の変遷について、いろいろと考えさせられます。三人の姉妹と幼い弟が両親のいない家庭で戦前・戦中・戦後を力を合わせて生きていく、さきの大戦の時代を描いた物語です。  その中では、大切な人が突然、兵隊に召集されたり、音楽を奏でるとか、絵を描くとか、戦争の遂行に協力的でないことには世間の目が許さないことなど、庶民が戦争に巻き込まれていく様子が描かれています。戦争の実体験者が少なくなった現在、このようなドラマを通してでも、戦争がいかに人間の生き方を、運命を、翻ろうしていくのもであるかを理解することは非常に大切ではないでしょうか。戦争は、ある日突然来るのではなく、その前に、予兆として自由な発想や表現ができなくなる空気が来るというのがよくわかるのではないでしょうか。  そこで、ここ数年、特にこの一カ月間、国内の出来事を検証してみるに、小泉首相による終戦記念日の靖国参拝、安部官房長官の自民党総裁選への出馬声明での憲法改正、教育基本法改正発言など、戦後六十一年目にして戦前の始まりとも言える社会状況になっているのではと危惧するものです。  地元夕刊紙は、ことしも平和祈念資料展を開催し、多くの市民が戦争の悲惨さ、愚かさを感じ取ったものと思います。また、「平和祈念資料展エキシビジョンに参加して」の岡富中の生徒たちの感想文も、夕刊紙に連載されました。  その中では、「戦争をしない日本、他の国もしないで」、「他人事、昔のことと思っていた」、「戦争という言葉がなくなってほしい」などなど、次の時代を担う若者の素直な感想に多くの読者が共感を得たのではないでしょうか。私も、この子供たちを二度と戦場に送ってはならない、そういう社会にしてはいけないと改めて決意しました。  そこで、地元の少年、少女たちの思いと、今、国のかじ取りをしている政治家たちとの戦争、平和についての認識の違いについて、市長はどのように思われるでしょうか。また、生徒たちの感想文についての御所見もあわせてお聞かせください。  次に、北川町との合併協議も順調に進み出したことは、市長の公約、中核都市構想への一歩として評価するものであります。そこでの協議にも参考になる点もあるので、合併後のまちづくりについてお伺いします。  先月末に、議会の広域行政・合併調査特別委員会は、唐津市、佐伯市に合併後の地域づくりについて視察、研究してきました。  唐津市は、〇五年一月に一市七町が先行合併し、一年後のことし一月に一村が合併するという、数は違いますが、非常に延岡に似た経緯の合併をしていました。また、お隣の佐伯市は、〇五年三月に一市八町で合併し、行政面積が九百三平方キロメートルとなり、西日本一の行政面積を有する市となっていました。両市とも、合併後二年目になり、地域振興に苦心をされている事情を伺い、大いに参考になりました。  そのために、唐津市では「唐津わがまちの魅力づくり推進事業」、佐伯市は「佐伯市旧町村地域パワーアップ事業」を取り組んでいました。詳細については省きますが、その事業を推進する上で、地域審議会の役割が大切との認識は両市とも共通しておりました。各審議会においては、一年目は要望、意見が多かったが、今年度に入り地域づくりのための審議、答申という方向になってきたと伺いました。  そこで、今回の視察を終えて、二点の質問をします。  本市の地域協議会は、旧北方・北浦に設置しているのですが、協議会の開催状況と運営等で問題点などあれば、お聞かせください。また、唐津市は旧地域で行っていたイベント、行事等を見直すための調整会議を開いてランクづけを行い、整理、統合、廃止を模索しています。佐伯市でも地域間の事業の調整に苦心しているとのことでありました。二市ともに、一年目は事務の統合などで手いっぱいであり、ことしより本格的に調整作業に着手したところでありました。  本市も合併協議では、新市になって調整すると事項がたくさんあると思います。北川町との新たな協議中でもあり、本格的な調整作業は来年度以降になると推察します。それらをスムーズに行うには、全体を見渡して調整をしていくための組織、部署の設置が必要と考えます。市長の御見解をお伺いします。  次に、防災関係で何点かお聞きします。  昨年の台風十四号から一年がたちました。あの台風は、いろいろな教訓を私たちに与えてくれました。今年度より防災推進室も設置され、先月は市民防災訓練も実施され、災害に強いまちづくりに努力されている関係者に敬意を表したいと思います。  そこで何点か、防災の一助になればとお聞きます。  初めに、防災メールについてお伺いします。  私自身も先月の台風では、とてもこのメールが重宝しました。特に、メールで河川の水位の変化を刻々と知らせてくれるので、祝子川流域の避難準備情報発令で祝子川の状況を確認していると、次には大瀬川の水位の状況が入ってくる。情報の迅速さを痛感しました。  しかし、気になったことがありました。一つは、水門近くで会った電気関係の業者と話をしていたときに、彼が防災メールのことを知らなかったことです。災害時には応援部隊となる人ですので、ぜひ登録するように勧めました。市職員はもちろん、建設関係業者等の従業員まで含めて、積極的に登録をしてもらうべきと思います。現在の登録者数と今後のPRについてお聞かせください。  また、後日、同僚議員とメール着信時間を確認していましたら、配信時間のずれがあるのがわかりました。最大で九分ありました。災害時に九分というのは大変大きい。この点は機器の能力なのか、その他の原因なのか、お聞かせください。  次に、避難施設について何点か伺います。  学校も避難施設になっているが、校長を初め、職員、用務員等の災害時の役割分担はどのようになっているのでしょうか。  次に、避難施設での障害者トイレの有無を表示しておりますが、地区によってはゼロカ所、旧二町は広い範囲で、北方町は一カ所、北浦町は三カ所しかありません。特に、避難準備情報により早目に避難をするのは高齢者が多い。この人たちは長時間の避難となります。早急な設置は困難でしょうが、簡易な洋式トイレ等に改善するべきではと思います。  また、職員の配置については、原則二名となっておりますが、昨年の実績を勘案し、臨機に増員等も考えるべきではと思います。以上、御所見をお伺いします。  次に、本市の離島、島野浦の振興については、水産課を初め、当局においては長年にわたり努力されていることは理解し、感謝するものであります。しかし、近年の不漁、魚価の低迷、ここ二、三年の燃料費の高騰が経営を圧迫しております。  そこで、今年度「離島漁業再生支援事業」に取り組まれたことは、時機を得た政策であったと思います。そこで、今年度のこの事業の取り組み状況と今後の問題点があれば、お聞かせください。  また、この事業は、従来の補助事業と違い、島民みずからが地域の資源を生かし、再発見し、企画・計画するといった、どちらかといえば、長年海に生きた人からすれば取りつきがたいものがあります。この事業は、五年間にわたるそうですが、そうであれば継続的な行政のバックアップが重要であると考えます。行政効率が問われる今、スクラップ・アンド・ビルドで言えば、ビルドの部分に人材をシフトすべきと思います。期限のある事業ですので、終了すればスクラップすればよい、漁村集落排水事業等で行ったような手法をとるべきと考えます。この点は、総務部長にお聞きします。  次に、再生事業にも関連するのですが、情報網・ケーブルテレビの整備です。  今、未配信地区解消のための工事が三工区で進められています。島への配信は来年度になる予定となっています。市内、特に南浦、北浦方面への工事が進まないと海底ケーブルへの接続は難しいと思われます。進捗状況をお伺います。  また、水道管の敷設と同時に海底ケーブルの工事にかかりますが、会計の違う部門、連携が大切ですが、調整等は順調に行われているのか、お聞きします。  次に、ごみ問題でお聞きします。離島ならではの船の欠航時の対応です。  先月も台風の襲来とフェリーが盆の休みのために、ごみの回収がおくれました。台風情報などを勘案し、収集日以外にも臨機応変に収集できないのか、お伺いします。  次に、島内も高齢化が進み、老人のみ世帯という家庭もふえています。島内にデイサービスの施設があることで大変助かっています。しかし、事情があり、ショートステイ等を利用する場合は、海を渡らなければなりません。荒天時など、身体に負担がかなりかかります。ショートステイできるような島内での施設の拡充はできないか、お伺いします。  次に、延岡社会保険健康センター、いわゆるペアーレ延岡の存続問題について、市長にお伺いします。  この問題は、同じ会派の湯浅議員が六月議会で質問をしておりますので、この施設が平成六年四月一日に設立され、以来長年にわたり市民の健康増進、生涯学習の面に貢献してきたことなど、施設の重要性を十二分に理解されていることを前提にお聞きします。  今月五日付の官報で、独立行政法人 年金・健康保険福祉施設整理機構より、延岡社会保険健康センターの売却公告が出されました。  入札応募締め切り十月二十七日、入札日十一月六日、裁定売却価格公表せずとの内容です。六月議会の時点で市長は、この施設は競争入札が行われる予定。財政事情を勘案すると民間以上の金額を提示するのは難しい。しかし、健康増進施設としての存続が望ましい。それを前提とした進め方を関係機関に要望し、あらゆる可能性を模索したいと答弁されております。  そこで、何点かお聞きします。  一点目、現実にペアーレ延岡が競争入札となりましたが、市として入札に参加する意思があるのか。  二点目、六月議会以降の整理機構への要望等を現実的に行ったか。行っていたら、その内容と結果についてお聞かせください。  三点目、この施設は、年間十一万人以上が利用している施設で、存続については、利用者を初め、市民の関心の高い問題であると思います。これまでに利用者、講師などの意見を聞いているのか、以上、率直な答弁をお願いいたします。  最後に、観光行政について伺います。  今回の合併、今、協議中の北川町との合併では、本市は従来に増して山・川・海といった自然の観光資源がふえたと認識しております。旧市の観光資源といかにマッチさせて売り出すかが、今後の観光振興には大切と考えます。  九月一日より始まった「東九州伊勢えび海道」のように、地域内の資源をいかに活用し、域内で連携、利用、PRしていくかが地域間競争に勝ち抜く方策ではないでしょうか。  そこで、観光事業は行政の後押しも大事ですが、主体的に取り組むのは民間の関係者であり、その団体としての観光協会であると思います。旧二町と今、合併協議中の北川町も含め、観光協会を統合して強力な体制にする必要があると考えますが、商工部長の御所見をお伺いします。  以上で、壇上からの質問を終わります。 (降壇)      〔市長(首藤正治君)登壇〕 ○市長(首藤正治君)  ただいまの太田議員の御質問にお答え申し上げます。  まず初めに、戦争と平和に対する認識についてのお尋ねでございます。  我が国は、二度と戦争をしないという崇高な平和憲法を定め、これを遵守して平和国家を築き、目覚しい発展を遂げてまいりましたが、政治に携わる者は、私たちが享受しているこの平和と繁栄が、心ならずも戦争によって命を落とされた方々の犠牲の上に築かれていることを忘れることなく、二度と戦争の参加を繰り返さないよう努力しなければならないと考えております。  しかしながら、世界の各地で今なお、戦争や地域紛争、国際テロ事件が後を絶たず、世界の平和に深刻な脅威をもたらしております。この平和な日本を後世の子供たちに残していくには、私たち一人一人が不戦の誓いと不断の努力によって平和を堅持していかなければならないと考えております。  次に、岡富中学校の生徒の皆さんの感想文についてでございます。  私も、この平和祈念資料展エキシビジョンに参加いたしましたけれども、戦争の悲惨さや平和のとうとさを感じて、魂を揺さぶられるような思いがいたしました。生徒の皆さんにこのエキシビジョンに参加し、本市の戦争中の写真や戦地にあてた家族の手紙、また千人針などを、その目で見ることによって、戦争というものを肌で感じて、そして平和のすばらしさを改めて実感することにより、率直な感想が寄せられたものと思っています。  今後とも、関係機関や団体が連携して、このような事業に取り組み、戦争の悲惨さと平和のとうとさを次代を担う子供たちに語り継いでいくことが大切ではないかと感じたところでございます。
     次に、地域協議会についてのお尋ねでございます。  北方町並びに北浦町地域協議会につきましては、合併以来、これまでに北方町で三回、北浦町で四回、開催されております。  第一回目の、それぞれの協議会には、私も出席をさせていただきまして、地域の今後のあり方などにつきまして、意見交換をさせていただいたところでございます。  第二回目以降につきましては、各総合支所の組織や事務分掌、十八年度当初予算等の説明を行ったほか、各地域が抱える課題等について協議が行われたとお聞きしておりまして、その中で、北方町地域協議会からは、五ヶ瀬川水防災対策特定河川事業地区の拡大や道路整備など、四件の意見具申がなされております。  なお、協議会の運営につきましては、円滑に開催されておりまして、特段、問題は発生していないとお聞きしております。  次に、合併後の事務調整についてのお尋ねでございます。  議員御指摘のとおり、事務事業の進捗管理は、合併後の市民サービスの一体性や公平性を保つ上で必要なことでございますので、一市二町の合併後の事務事業につきましては、合併協議において調整・統一された調整方針に基づきまして、本庁と総合支所のそれぞれの所管課が連携を図りながら実施しているところでございます。  また、各所管課が調整した事務事業につきましては、項目ごとに管理表を作成しまして、五段階でその調整や統一がどの段階まで進んでいるかなどの全庁的な把握と調整などを企画課において行っているところでございます。  議員御提言の組織・部署につきましては、今後の組織機構の見直しの中での検討を行ってまいりたいと考えております。  次に、ペアーレ延岡についてのお尋ねでございます。  ペアーレ延岡につきましては、さきの六月議会におきまして、生涯学習・健康増進施設としての運営の継続を望んでいるが、市が一般競争入札に参加して民間以上の金額を提示することは難しいとお答えしたところでございまして、現在も入札への参加につきましては困難であるとの考えに変わりはございません。  年金・健康保険福祉施設整理機構に対しましては、施設を現状のまま存続させてほしいというお願いをしたところでございますけれども、整理機構の施設整理の方針は変更できない、現状のままでの存続は困難であるという回答を、残念ながらいただいたところでございます。  また、利用者団体の延岡地区年金受給者協会の皆様方などから、施設を現状のまま存続できないかという御意見をいただいておりますけれども、先ほど申し上げました整理機構の意向と市の基本的な考えについて、お伝えしたところでございます。  以上でございます。 (降壇)     〔企画部長(中嶋 弘君)登壇〕 ○企画部長(中嶋 弘君)  お答えいたします。  ケーブルテレビエリア拡大事業の進捗状況についてのお尋ねでございます。  工事につきましては、八月に着工し、現在順調に進捗しており、来年一月末までには、南浦、北浦地区も含め、すべての工区が工事完了の予定となっております。  また、光ファイバーのルートとなっております熊野江町の島浦簡易水道調整池から北浦町の海岸に至る作業道設置も年内には始まる予定でありまして、着実に準備を進めているところでございます。  次に、島浦簡易水道事業と海底光ファイバーケーブル敷設事業につきましては、事業を同時に行うことで経費の節減が図れると予想されますことから、水道局と事業の方法、効果、事業費按分等について、現在協議を重ねており、効率的な事業実施のため、十分連携を行っているところでございます。  以上でございます。 (降壇)      〔総務部長(後藤和則君)登壇〕 ○総務部長(後藤和則君)  お答えいたします。  初めに、災害情報メールついてのお尋ねでございます。  災害情報メールにつきましては、現在、約五千人が登録をしておりまして、これまでに登録説明会を開催したり、地区住民を対象とした防災講座や講習会など、さまざまな機会を活用して登録を呼びかけているところでございます。  また、市内の携帯電話の販売店にも御協力をいただきまして、来店された方への登録をお願いしているところでございます。  今後も引き続き、登録説明会や防災講座等の機会を活用し、区長の皆様や事業所など、広く市民の皆様に登録を呼びかけてまいりたいと考えております。  また、メールの着信時間のずれの原因についてでございますが、これは機器の能力ではなく、携帯電話の事業者ごとに配信される回線が異なることによりまして、本システムから一度に配信される量が事業者ごとに異なるため、配信時間に差が生じまして、着信までの時間に多少のずれが発生するものでございます。  次に、避難施設における学校職員の役割分担についてのお尋ねでございます。  本市の避難施設には、体育館など学校施設も指定しており、災害時には施設管理者である学校長や学校職員に協力をいただきながら、その運営に努めているところでございます。  災害時には、避難施設でも予期せぬ事態が発生することが予想され、避難者が体育館から教室へと場所を移動した例もございます。  このため、施設管理者である学校長など学校職員を対象に、避難所運営に関する説明会を開催し、災害時には配置職員と連携しながら、必要に応じて教室を開放するなど、避難所の円滑な運営のため、協力をお願いしているところでございます。  また、本年度は、配置職員を対象に避難所運営のための研修会を実施したところでございまして、今後も施設を管理する学校職員と協力しながら、避難所の運営体制の充実に努めてまいりたいと考えております。  次に、避難施設におけるトイレ整備に関するお尋ねでございます。  避難施設につきましては、本年度は施設の見直しとあわせまして、各避難施設のトイレ等の整備状況につきましても調査を実施し、その結果を避難施設一覧表とともに「災害・復興ノウハウ集」として、区長の皆様に配付したり、市のホームページにも掲載したところでございます。  避難の際には、まず、これらの情報を参考として、自助の考え方に基づきまして、みずから適切な避難施設への早目の避難をお願いしたいと考えております。  また、市では、避難者の多い避難施設にテレビを設置するなどしまして、避難所の運営体制の充実に努めておりまして、議員御案内の簡易洋式トイレへの改善につきましては、今後、避難施設への各種の災害用簡易トイレやポータブルトイレの配備を含め、研究してまいりたいと考えております。  次に、避難施設における職員の配置についてのお尋ねでございます。  避難施設における職員の配置につきましては、例年、避難施設の見直しに対応しまして、配置体制を整えているところでございますが、職員数が限られた中で、これ以上の配置職員の確保は困難な状況にあります。  このため、本年度は、避難所配置の全職員を対象に、避難所運営のための研修会を実施したところでございます。  その中で、避難所運営のシミュレーションを行い、避難所でのルールづくりや避難者に受付等を協力していただくような、職員と避難者が共同で避難所を運営する方法につきまして、職員の意識づけを図ったところでございます。  また、あわせまして、避難所運営に必要な名札や腕章、模造紙など、避難所運営用品の配布も行ったところでございます。  本市といたしましては、今後も、このような避難所運営の研修会等を実施しながら、スムーズな避難所運営のため、体制の充実を図ってまいりたいと考えております。  最後に、離島漁業再生支援事業に係る行政のバックアップについてのお尋ねでございます。  国・県からの権限移譲や制度改革、また新規事業の取り組みなど、それぞれのセクションの業務量には、いろいろな変動要因がございますので、ケース・バイ・ケースによりまして、御指摘のスクラップ・アンド・ビルドによる人員のシフトも含めまして、目的達成に向けた最も効率的、効果的な対応策を検討する必要がございます。  お尋ねの離島漁業再生支援事業につきましては、離島島浦の振興を図るという事業の目的を達成するため、最も効率的、効果的な支援体制につきまして、農林水産部と協議してまいりたいと考えております。  以上でございます。 (降壇)      〔市民環境部長(柳田米敏君)登壇〕 ○市民環境部長(柳田米敏君)  お答えいたします。  島浦町における、ごみ収集についてのお尋ねでございます。  現在、島浦町は、燃やすごみが毎週火曜日・金曜日、燃やさないごみが第二・第四水曜日の月二回、資源物の古紙・古布類が第一・第三月曜日の月二回、資源物のびん・缶・ペットボトル・プラスチック製容器類が第一・第三木曜日の月二回の収集となっております。  議員御指摘のとおり、台風の接近などによるフェリーの欠航やフェリーのドック入り、その他の理由などにより、ごみの収集ができない場合がございます。  このような場合は、これまで区と連絡をとりながら、次の定期収集日の収集台数をふやしたり、定期収集日以外にも収集するなどの措置を講じてきたところでございます。  したがいまして、今年の四月から収集業務の一部民間委託や資源物の品目拡充、収集回数の増加などの変更を行いましたが、今後も区と連絡をとりながら、可能な限り、区民の皆様の生活に支障がないよう、臨機応変な対応に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 (降壇)      〔福祉保健部長(渡部恭久君)登壇〕 ○福祉保健部長(渡部恭久君)  お答えいたします。  島浦町にショートステイ施設を設置できないかとのお尋ねでございます。  ショートステイの施設を設置する場合には、介護保険制度による設置基準がございまして、その基準によりますと、利用定員を二十名以上にすることとなっております。  これは、現在、島浦町内の皆様の利用者数と比べますと、かなりの開きがございますので、介護保険制度による施設の設置は難しいと考えております。  しかしながら、離島という地域性がありますので、今後、どのような形態であればショートステイが可能か、研究してまいりたいと存じます。  以上でございます。 (降壇)      〔農林水産部長(永田哲夫君)登壇〕 ○農林水産部長(永田哲夫君)  お答えいたします。  離島漁業再生支援事業の取り組み状況と今後の問題点についてのお尋ねでございます。  取り組み状況につきましては、本事業の重要なポイントとなります集落の話し合いによって決定された「集落協定書」が提出されましたので、精査後に認定の通知を行い、現在、交付決定に向けた事務手続を行っているところでございます。  また、集落では、活動の開始予定であります十月に向けて、各グループが活動に向けての準備を進めているところでございます。  今後の問題点につきましては、議員御指摘のとおり、本事業は従来の補助事業と違い、例えば、漁業所得や定住人口の増加を数値目標として掲げ、事業の効果として求められている点でございます。  そのためにも、集落の精力的な取り組みはもちろんですが、集落とともに活動できるような行政の支援体制が必要不可欠であると考えているところでございます。  以上でございます。 (降壇)      〔商工部長(飯干泰志君)登壇〕 ○商工部長(飯干泰志君)  お答えいたします。  観光協会の統合についてのお尋ねでございます。  合併を機に、本市には物産や観光施設など新たな観光資源がふえ、本市をアピールしていく上で大きな強みとなっております。また、地域活性化のためにこれらの資源を活用し、観光を産業として高めていくことが必要となってきておりますが、その先導役として観光協会の果たす役割は、ますます重要になってくるものと考えているところでございます。  このような認識のもと、本年八月に延岡、北方、北浦の観光協会と行政で、観光協会統合調整会議を設置し、来年四月の統合に向けて調整作業を進めているところですが、現在、合併協議中の北川町につきましても、この調整会議に参加していただき、調整を進めてまいりたいと思っております。  観光協会の統合を機に、さらに魅力的な事業を企画して、観光客の誘致を図るとともに、会員拡大、組織強化に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 (降壇) ○議長(稲田和利君)  太田 龍議員の再質問を許可いたします。 ○一三番(太田 龍君)  どうも御丁寧な御答弁ありがとうございます。  時間が余りありませんけど、ペアーレについて再度、市長にお伺いしたいと思います。  六月議会から間もない売却決定ということで、苦心されたのは理解します。でも、利用者、講師、雇用されている職員にとって、関係者にとっては、大問題だと思うんです。御答弁では入札には不参加である。機構との相談でも、なかなか今現在では存続は無理である。八方ふさがり、何もできないというような答弁だと思うんですね。利用者は、ほかにこのような施設があるのか、市長にぜひこの現状を見てもらいたいとか、そういう声があります。  市長は、市が何もしないことはない、あらゆる可能性を模索したいと、私が先ほど質問で言ったとおりですが、お隣の鹿児島県垂水市では、昨年より機構の方からお話があり、同じような、詳細は省きますけど、施設の存続について市長が先頭になり、市民の署名を添えて何度も上京して、機構に存続を訴えたと伺っています。  その結果、そのまま残ることにはならなかったんですが、施設は一応三月で閉鎖しました。でも、温泉とか、水道などの水周りについては機構の方で動かしてもらっていると。また、公売されるが、従来と同じような目的で使用されるのであれば、固定資産税については免除をすると。それを公売の条件に使ってもらったということだそうです。期間がなかったから、市の方がどのようなところまで話をしたか、わかりかねますけど、そういうことです。  結果的に、そういうことをした上でも、違う目的を持った業者が落札をした場合、どうするのか。今サービスを受けてる人たちに対して。年間十一万人以上使っていらっしゃる。そこで、施設自体は今の状態でなくなりますので、何らかの救済措置というか、かわる施設、そういう事業をどこかでするとか、そういうことを言わなければ、市民の納得はなかなか得られないと思うんですよ。市民は近々、存続に向けての署名活動も起こすような話も伺っています。  市長の前向きな考えというか、機構との話の中で、可能性がちょっとでもあるような部分が、今現在、言われるようなものがあるのかないのかを含めて、再度、御答弁をお願いします。 ○市長(首藤正治君)  お答えいたします。  ペアーレ延岡につきましての再度のお尋ねでございます。  今、議員御指摘のとおり、従来からあらゆる可能性を探っていきたいという方針に変わりはございません。それで、先ほどもお答えいたしましたように、せんだって、その整理機構に対して、施設を現状のまま存続してほしいという旨のお願いをした際に、今御指摘をいただいた固定資産税のお話も出たところでございますが、そのために固定資産税を減免することができないかということを関係課に検討させた経緯がございますが、これにつきましては、類似施設への影響等を考慮すると、なかなか現時点では減免は困難であろうと考えているところでございます。  そして、どういう業者が落札し、そしてどういう目的に利用するのかということが、今はまだわからないわけでございますが、いずれにいたしましても、落札をした業者の方には、ぜひともこの施設の機能を、今あるペアーレ延岡の機能を、そのまま残していただくようにお願いをしていきたいと思っております。これは前にも申し上げたとおりでございます。  また、最後に議員が御指摘いただいたようなことでございますが、仮に、私どもの意向がかなわない場合には、数多くの利用者の皆さんのことを考えますと、何らかの施設で、これまでのペアーレ延岡が持っておりました機能につきまして、これを維持できるように検討していかなければいけないと考えているところでございます。  以上でございます。 ○議長(稲田和利君)  太田 龍議員の再質問を許可いたします。 ○一三番(太田 龍君)  ありがとうございます。
     今の市長の答弁でありましたら、仮に、そういう目的にかなわないような業者、不動産でマンション建てるとか、取り壊してしまうとか、そういう業者、意にかなわない場合は何らかの施設で機能を維持したいという御発言ですが、最悪の場合でも、同様の施設で、今のペアーレの機能の分については市が責任を持ってされるという確認をしてよろしいでしょうか。その一点だけ、ちょっと言ってください。 ○市長(首藤正治君)  お答え申し上げます。  いずれにいたしましても、入札が十一月六日ということになっております。この時点でどういう状況になるかが確定いたしますので、その上できちんとした方向性を出すように考えていきたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(稲田和利君)  太田 龍議員の再質問を許可いたします。 ○一三番(太田 龍君)  ありがとうございました。  少しは安心といいますか、そういう芽が出たのかなという気がしますけど、これは答弁要りませんけど、今回の場合、国とかの方針で何か早目にかわる可能性もいろんな部分であると私も思うんですよ。だから、これから行政運営する中でアンテナを常に高く掲げて、首藤市長が行政運営のかじ取りをしっかりやっていただくようによろしくお願い申し上げまして、質問を終わります。  以上です。 ○議長(稲田和利君)  これをもって太田 龍議員の総括質疑及び一般質問を終わります。  お諮りいたします。  議事の都合により、本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(稲田和利君)  御異議なしと認めます。よって本日はこれをもって延会することに決定いたしました。  あすは午前十時に会議を開き、本日に引き続き、総括質疑及び一般質問を行います。  本日は、これをもって延会いたします。 午後三時十九分 延会...